almost everyday.

its a matter of taste, yeah

もう笑いがとまりません

「幸福論」、あっという間に読み終えてしまいました。一歩まちがえればひどく重たく壮大になってしまいそうなテーマを極力平易かつ簡潔な文章にまとめて、そのうえ時折ふふふと笑いがもれてしまうおかしみをも含めたものにしてしまうあたりがとても素敵です。「幸福は常に断片として現われる」「わたしは『癒し』という言葉が大嫌いである」「日常のディティールを楽しめ」といった記述にいちいちうなずきながら読んでたら、隣の席の新人くんに怪訝な顔をされてしまいましたよ(結局、お昼休みだけで読破)。巷にあふれる自分探しハウツー本がなんとなくうさんくさげに見える方はきっと楽しめると思います。時には能動的に行かなきゃだめってことなのですよ、たぶん。待ってるだけで獲物がやってくるのなら、誰も苦労はしないのです。そうでなければやりきれません、というお話。

ところでこの講談社現代新書の装丁。見覚えがある、というわけではないのだけれどなんとなく初めてじゃないような気がするなぁと思っていたらば中島英樹さんのデザインなのだそうで。ロッキング・オンのあの人かー。それで合点がいきました。一生のうちでおそらくいちばん多感な時期をかの社の関連書籍と共に過ごしたせいなのでしょう、あのぱっきりした色づかいとゴシック体の組み合わせとが記憶の底にざっくり刻み込まれていたみたいです。揺るがないものをどこかにひとつ持ってるひとはきっととても強いはずだ、と思いました。

きのう後輩くんに借りた「ボーン・アイデンティティー」を鑑賞。はらはらしたり痛かったり死んじゃったりするお話がどうにも苦手(というのはたぶん、それらをいつも自分の身体に置き換えて見てしまうからなのです。って、そこまでわかってるのに)なはずの自分もちゃんと楽しめたのはおそらく、痛い描写が控えめだとかいう理由以前に「マット・デイモンがどうしても怖そうに見えない」というのがよかったからだと思います。ミニクーパーのカーチェイスは何だか可愛らしくさえ見えましたよ。明日がたのしみです。

ていうか、わたしはこの先ちゃんと生きていけるのかどうかがだんだん不安になってまいりました。というのもボーン・スプレマシーに続き、なんとオーシャンズ12の試写会まで当ててしまったからですよ!2日連続で映画館なんてバチがあたるんじゃなかろうか。ちょっと心配です。おやすみなさい。