almost everyday.

its a matter of taste, yeah

気づいた瞬間ぞくぞくしたのだ

14時すぎに、おつかいを頼まれて外へ。今日は朝から薄曇りです。この辺りは真冬でもどんより曇るということがあまりなく、越してきたばかりのころはそれがとても異様なことのように思えていましたが今ではすっかり慣れてしまいました。しかし、用事を済ませて職場へ戻ろうかと思った辺りからどんどん雲行きが重くあやしくなり、その雲の厚さと暗さと空気の質量が少しずつしかし確かに「生まれ育ったあの土地の、慣れ親しんだあの息苦しい感じ」に近づいてくるのを肌でじわじわ感じ取っていたら、この数日間ずっと胸にへばりついていたいやなしこりがふっと軽くなったのでした。「軽くなったような気がした」のではなく、まちがいなく確実に軽くなった。まさかこんなことが起こるなんて思いもしませんでした。厚い雲と冷たいみぞれと生ぬるい結露に真綿で首をしめられるような、あの地の重苦しく長い冬をわたしはずっと心の底から嫌っていたはずなのに。三つ子の魂百まで、ってこういうことなのか。育った環境には抗えないってことなのか。わからない。

アルコール度数15度前後の酒を割らずに飲んだ最初のひと口のそのすぐ後に訪れる、喉元からみぞおちのあたりにかけてじゅわっと液体が流れていくのがわかるあの感触が、どうにもならないくらいに狂おしいほど大好きです。ああ、生きてるなあ。って気がします。おやすみなさい。