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its a matter of taste, yeah

映画「パンドラの匣」仙台先行上映初日舞台挨拶

3日前、ふつうに前売券を買うつもりでフォーラムへ足を運んだら思いがけなく舞台挨拶つきのチケットが手に入りました。なんて幸運!というわけで、まずは上映後に行われた舞台挨拶の模様など。

  • 登場したのは染谷将太さん、川上未映子さん、仲里依紗さん、ミッキー・カーチスさん、そして冨永昌敬監督。映画の中では(当然ながら)戦後間もない装いだった演者さんが現代の服を着て現れたので、何だかちょっと不思議な感じがしました。
  • 主演の染谷さんは、緊張のせいか終始恥ずかしそうに目を伏せてました。なで肩で猫背ぎみで髪もすっかり伸びて、ひばりの面影はあとかたもなかった。日々あたらしく成長してる若い男、ていう印象。
  • 川上さんはどえらい美人さんでした。映画の中ではどっしり構えた大人の女のひと、というふうに見えたけど、今日はひっきりなしに服の裾とかベルトなんかをいじってて、わりと緊張しいなのかしら。と思ったり。
  • 染谷さんと川上さんがあがりまくってるのに対し、仲さんとミッキーさんはどこまでも自由。仲さんは鼻にかかって間のびした声でゆるいトークを繰り広げ、ミッキーさんは茶目っ気たっぷりの悪ノリで会場を沸かせてました。
  • 冨永監督、若い!客席から質問を募るコーナーが用意されなかったのが残念です。思い入れのあるシーンとか訊いてみたかった。

全国公開はまだ先なので、本編については以下たたんどくことにします。

  • 映画が始まってまず最初に思ったこと。それは「光が柔らかい」ってことでした。映し出される風景はまぎれもなく日本のそれ、なのだけれど何だか別の国を見てるみたいな気がした。外国、というよりおとぎの国みたいな。
  • ひばり、竹さん、マア坊、つくし。主要キャストは4人が4人、みな強い目力の持ち主でした。いや、強いってのとはまた違うんでしょうか。その目に吸い寄せられるというか、つい目で追ってしまうというか。ひばりの手紙ナレーションで話が進むため台詞は少なく静けさに満ちているのだけれど、言葉よりも目のほうがずっと饒舌だ。と思いながら見てました。
  • その少ない台詞の中で、特に印象に残ったもの。「日本が、負けたんです」「僕が、血を吐いてるんです」
  • 個人的に好きなシーン3選。
    • ひばりとつくしが固い握手を交わすところ
    • ひばりとマア坊がふとん部屋で灯りを点けたり消したりするところ
    • 竹さんがおかっぱのかつらを外すところ
  • マア坊のあの可愛らしさは一歩間違えたらものすごく鼻につくいけすかない感じになってしまいそうだけれど、仲さんのマア坊は全編にわたり奇跡の愛らしさをキープしてました。天衣無縫とか天真爛漫とか、そういう言葉がすんなり頭に浮かぶくらいの。
  • 演者さんの目力については先ほども書いたとおりですが、中でもひばりは特にすごかった。すっきりと凛々しく、それでいて華やかな色気のある目だなあと思いました。
  • 菊地さんの曲が、あんなにもしっくりとあの世界に溶け込むとは。
  • 上映終了後にフライヤーを眺めていて、著名人コメントの中に又吉さんの短いひと言を見つけた瞬間、思わず頬が緩んでしまいました。

他、思い出したらまた追加します。