almost everyday.

its a matter of taste, yeah

フィッシュストーリー / 伊坂幸太郎

フィッシュストーリー (新潮文庫)
年末に買っておいたのをようやく読みました。読まずに積んでたってのとはまた少し違うというか、読み始めてしまうのが惜しくて手をつけそびれていたというべきか。伊坂さんの作品を読んでると「事実は小説よりも奇なり」っていうあの言葉の意味をひっくり返してみたくなる思いに囚われることがままあるんですが、これは4作ともまさにそんな感じでした。パズルのピースが次々に繋がってく、シナプスが今まさに伸びてる、そういう感じがぶわぶわ湧いてきます。爽快。スカッとする。にもかかわらず語り口は淡々と落ち着いてる、というのがたまりません。
それから「ポテチ」に出てくる大西の乱暴な話しことばが(その荒っぽさとは裏腹に)可愛いなあ、と思いました。伊坂さんが選ぶモーサムの名曲はおそらくあのへんだろうと推測されるわけですが、わたしにとってのそれは8年前から今に至るまでずっと変わらずアイガッタフィーリンです。格好いいなあ。