almost everyday.

its a matter of taste, yeah

2011年第1回・さいきん買ったCD

01.ROLLING BLACKOUTS / THE GO!TEAM
ローリング・ブラックアウツ
プレイボタンを押したその瞬間から、相変わらずの格好よさと奇天烈ぶりに思わず笑ってしまいました。そしてそれとまったく同時に、GO!TEAMはきっとずっとこれからも変わらない。という確信に近い信頼を持つに至りました。
ローファイな音と忘れがたいメロディを武器にデビューした後、売れるにつれていろんな音を出せるようになる≠平たく言えば金を使えるようになる。そういうバンドは数あれど、そうやってバージョンアップした音や機材や環境に負けてしまわない曲を書き続けることができるのはごく一握りに過ぎないんじゃないか。とわたしは思ったりします。それっていうのは才能の枯渇がどうこうってんじゃなくて、新しい音を試すのに夢中になって肝心の曲づくりがお留守になっちゃうってことじゃないのかなあ、と思うわけです。ぴかぴかのおもちゃを与えられたらそれはもう、子供だろうとハムスターだろうとまず間違いなく夢中になってしまいますものね。それはそれで仕方ないよなと。
でも、このひとたちはそうじゃない。バンドの要はいついかなるときも曲。メロディ。そして気持ちよさ。そういうぶっとい芯のような揺るがなさを勝手に感じて、何だかひどく嬉しくなってしまいました。リリースを重ねる毎に音のクリアさやなんかは確実にビルドアップしてるんだけど、曲のやんちゃぶりも負けず劣らずぶっ飛び続けてるのがすごくすごく頼もしいです。ああ、もう、だいすき。
それはそうと、2曲めのボーカルはDeerhoofのサトミさん?だとしたらこんなに嬉しいコラボはないなあ。あー、来日、見に行きたいです。生ニンジャ堪能したい。

02.淫ビテーションe.p. / MONOBRIGHT
淫ビテーション
こ、これは…まるっきりヒダカ色、じゃなくてすばりビークル色に染まりきってる1曲め(カバー)にまずはのけぞりました。うへえマジすか、これならわたしMONOBRIGHTじゃなくて最初からビークル聴くよおとなしく、と思いながらも心を落ち着け2曲めの新曲へ。…やっぱりビークル…Aメロのギターのずくずく言ってる感じが特に。いやいやわたしビークルだいぶ好きなんだけど、ライブで暴れて誰のものだかわからん汗でずぶ濡れになったことさえあるんだけど、いや、だからこそ?これを聴いて思い浮かぶのはどうしたってヒダカに蹂躙されてる桃野なわけで、いやむしろそれもありなの?あのひと相当Mぽいし。いやいやそういう問題じゃないだろ、という割り切れない思いがもやもやと。いくらなんでもこれは迷走しすぎだろうよ、お前らの背骨はどこにあるんだよ、ちっとはゴーチーム見習いやがれ!みたいなことを思ったりもしたのだけれど、そこにはきっといろんなしがらみがあるのですよね。いわゆる大人の問題というやつがきっと。ううう。でも…でも…きみたちのアイデンティティは何処へ?ううう。
そんな感じでちょっと泣いてしまいそうになりつつも、4曲めのイントロで松下先生のギターが唸ってまずはやっとひと安心。そうは言っても、これにしたってうっすらビークル風味ですがね(サスカッチ)。10月の試聴会では「トワイライト」という仮タイトルだった5曲めが打ち込み×マイブラ的な轟音バージョンで聴けたのは意外な収穫でした。このへんライブでどかーんとかましてもらえたら、それで何とか希望が見えてきそうです。そう、いよいよ明後日に迫ってるのですよツアー初日が。変革期真っ只中のバンドが今どんなことになってるのか、まずはこの目と耳でしかと確認してまいります。押忍!
それと、有頂天のカバーはイントロがまんまクラッシュでしたね。このepを一枚通して聴いてみて、見えてきたのは舵取りを完全に他所へ委ねる4人の姿でした。外的刺激を求める時期、と言ってしまえばただそれだけの話なのかもしれないけれど、あなたたちのいびつな個性はそんなもんで薄れるようなものじゃないでしょう?と詰め寄りたい気持ちにさせられました。もっと胸を張っていいのに。ああ、もどかしい。