almost everyday.

its a matter of taste, yeah

2011年第10回・さいきん買ったCD

書こうと思ってそのまま保留になってた音源をひとまとめに。一聴してすぐ「かっこいい!」ていう音源は脊髄反射に近いいきおいですらすら感想が出てくるんですが、この辺りは後からじわじわ効いてくるのでしばらく寝かせておきました。さて、そろそろ。
15.拝借 / かえる目
拝借
前作「惑星」があまりに良くて、すっかり骨抜きにされてしまったかえる目。ちょうど地震の頃にリリースされた本作、やっと聴けたのは春の終わりだったでしょうか。ミニマムな編成とちいさな生音で奏でられるグッドミュージックはすぐ目の前で歌ってもらえてるような心地よさ、とぼけたようなおかしみのある歌詞もますます振るっています。聴きすすめると思わず頬がゆるんでしまう。夏に火星の庭でみたライブもまさにそんな雰囲気で、家で聴くのとほとんど全く変わらない距離感にくらくらしました。和みます。好きだなあ。
16.これが現実だ / yumbo
これが現実だ
5月のフリーライブで初めて聴いたyumbo、さいきん新譜が出たばかりと知ってすぐに買い求めました。ボーカルの高柳さんはあの日ステージで歌の合間にストレッチを何度も何度も真剣な表情でくり返しながら実にきまじめな声で歌い続けていて、それがすごく印象に残っているのですが、音源で聴く歌声もやはりとてもきまじめでした。その硬質な歌声と、実直であたたかい音の重なりかたがすごくきもちいい。きまじめだけどかたくなじゃない、放っておけない隙がある、なのにしれっと大胆なことを歌ったりする、その掴めない感じがとてもいいです。次はもう少し長いセットで見てみたいな。
17.Within and Without / Washed Out
Within & Without
チルウェイブと呼ばれるジャンルには明るくないのですが、これは試聴していっぺんで好きになりました。何がいいって、音がきらびやかじゃないのがいいです。つややかな電子音よりざらついた生音を好むのはむかし音楽を聴き始めた頃にゴミみたいな音質のカセットテープを何度も何度も繰り返し聴いたために他ならないわけで、要は刷り込みみたいなものなんですが聴いててすごく落ち着きます。4トラックのMTRが時代とともに安いシンセ+DAWへ移行してきたということなのでしょうか、宅録の手作り感というか息づかいみたいなものがほのかに感じられるというか。どうしてだろうな、決して音が悪いわけじゃないのに妙に親しみ深いです。青くて甘くてほんの僅かに痛みを伴う夏の思い出、といったイメージが浮かんでくるよな「綺麗」と「エロス」がせめぎ合うジャケットも素敵。
18.ROCK / STAN
ROCK
ここからの3枚は、タワーのオンラインポイントが間もなく失効するというので買い逃してた旧譜をまとめて注文しました。STANは"THE FIRE"のシングルを中古でみつけて以降どっぷりはまり、以後ちょっとずつ旧譜を集めてるところです。熱い演奏と荒いミックスががっちりはまって格好いい。聴いてると血がふつふつと煮えたぎってきます。ライブ見てみたいな。これ、何度も書いてますがほんとに一度は見てみたい。現在はベースのかたが怪我の療養中なのだとか。おだいじに。
19.もぐる。 / シュリスペイロフ
もぐる。
これまた中古の出会いから心をわしづかみにされたバンド。さいきんリリースされたばかりの新譜もすばらしく良いので、こちらも期待してました。期待以上でした。これは音楽に限ったことではなく、政治にも読書にもスポーツにも言えることだと思うのだけれど、特定のジャンルを長いこと追いかけていると次第にある種の型というかお約束みたいなものが何となくわかってきますよね。そうした経験に基づく予想を、このひとたちは実にきもちよく裏切ってくれます。「このメロディをこのテンポで?」とか「ここでこのコーラス?」みたいな驚きが随所に仕掛けられてる。音楽好きにはたまらない、聴いてて思わずにやついちゃうような1枚です。ちなみに本作はメジャーデビュー盤だそうで、尖ってるなー攻めてるなーとますますにやりとさせられました。個人的にはメジャーとかインディーとかわりとどうでもいい性質ですが、よりによってこれでメジャーかと思うと「やってくれるぜ」みたいな感じがするというか。
20.Parallel Seismic Conspiracies / TELEKINESIS
Parallel Seismic Conspiracies
GUIDED BY VOICESの名曲"Game Of Pricks"がカバーされてる、ということで購入。何のてらいもひねりもなく「この曲だいすきー!」みたいなノリで演奏してそうな感じが清々しくて好印象。オリジナル曲もひたすらポップな曲を直線的に演奏してて、若いっていいなーと眩しいものをみるような気持ちになりました。PVではもっさりメガネ男子がドラムを叩きながら歌ってて、それがまたいい感じに和みます。アルバムはデスキャブのクリスがプロデュースしてるのだとか。
21.Shift Another Color / Sad Day For Puppets
SHIFT ANOTHER COLOR
スウェーデンシューゲイザーバンド、単独来日決定。というわけで来日記念盤がリリースされました。人気あるんだなー。ひんやり甘い女子ボーカルと轟音ギター、くせになります。こちらは限定盤だそうなのでお早めにどうぞ。