almost everyday.

its a matter of taste, yeah

Little Blimp

  • スマホ云々がどうとか以前に「近年さまざまなアクティビティが増えた結果、本を読む時間が圧迫されている」のであって、スマホはその一因に挙げられる…というレベルの話ではないのかしら、これは。自分の場合は学生の頃、部活と音楽にしか興味がなくて教科書以外の本をまともに読んだ記憶が綺麗に抜け落ちてます。そのくせ音楽雑誌だけは投稿ページから広告まで舐めるようにチェックしてたし、それでもいちおう成人後にはお気に入りの作家を見つけるくらいには好んで本を読むようになったわけで、何というかこう一般化しづらい話題のような気がするのだけどな。活字離れだけをことさら嘆く風潮も、既得権益まみれの思惑ばかり先に立って気持ちわるいです。へんなの。
  • 日本勢メダルラッシュに沸く冬季五輪が終幕を迎え、またぞろ2020年への懸念が取り沙汰されているわけですが*1。そもそもスポーツに一切興味のない人が異を唱えるのは分かるんですよ。俺はスポーツなんか嫌いだ、別の事業に金を使え。うん、その主張には筋が通ってると思う。
  • でもね。常日頃から各種スポーツに関するコンテンツを享受し、娯楽として消費している人が、様々な理由を並べ立てて「ぼくは、東京オリンピックには反対だ(キリッ)」などと主張しているのを見ると、頭にでっかいはてなマークが浮かぶわけです。え、あなたなに言ってんの?と。
  • あなたが好きなあの選手もこの選手も、自国開催をモチベーションの大きな柱に位置づけてると思いますよ?渡航費用にも時差にも食べ物にも言語にも気候の違いにも苦労しなくて済む大会には、大きな地の利がありますよ?つまり、良い記録も順位も狙えるだけのアドバンテージが得られるってことですよ?ひいては、あなたの好きな選手だけでなく、そのスポーツ全体のレベルや待遇、社会的地位の底上げにも繋がる希望が持てるってことなんですよ?ねえ、それ、分かってる?本当に?
  • そういう考えがハナから頭にないのかそれとも「それはそれ、これはこれ」なのかは知る由もありません。しかし、時は2018年。夏の開催まであと2年ちょっと。この期に及んでまだ言うか、いい加減腹を括れ、その日を目指し日々鍛錬を重ねる選手の頑張りに水を差すな、と文句のひとつも言いたくなるわけです。ひとつどころじゃ済んでないけど。
  • 「選手のことは応援したいが、開催決定に至ったプロセスに疑問が残る」「一時的な経済効果はあるにせよ、費用対効果から見て得策とは言い難い」「インフラの改良が望めるとは言え、建設ラッシュで東京の歴史ある景観が損なわれるのは悲しい」「お祭り騒ぎを政治的に利用されそうなのが嫌」等、白黒はっきりつけがたい意見は当然あるでしょう。わたしとて、こうした問題をもろもろ見過ごし諸手を挙げて開催に賛成するものではありません。そもそもの話として、東京都民以外に信を問われた覚えなんぞないしな。ハナから外野。そのとおり。震災復興が後回しにされる、という懸念だって消えたわけではありません。
  • でも、それならせめて、やれることをやろうと思うんですよこっちは。具体的な話をすると、いろいろ言いたいことはあっても士気を削ぐような発言くらいはぐっと堪えようとか、そういう瑣末な事柄も含まれるわけですよ。特定のスポーツが好きだ、あの選手を応援している、日本がんばれ。そうエールを送った舌の根も乾かぬうちによくもまあ、選手たちを貶しあまつさえ悲しませるようなことが言えるな。と、その浅はかさと想像力のなさに腹が立つと。そういうことです。
  • これは何もオリンピックに限った話ではなく、与えられた駒と限りある能力で最善の成果を得ようという心持ちだけは忘れたくないんですよ。わたしはね。それだけ。本当に。おやすみなさい。

*1:某ニュースサイト他にて。リンクしません