almost everyday.

its a matter of taste, yeah

キャプテン・マーベル

  • 仕事帰りに長町でキャプテン・マーベル。「金曜の夜、何かこうスカッとするやつ観たいなー」というわけで本作の予備知識ゼロ、ついでにアベンジャーズシリーズを1作も観ていない状態でふらりと臨んだわけなんですが、結論から言うと大正解。最高!ちょう好き!ありがとう!といった調子でブチ上がりながら観てました。主に音楽がどストライクだったもんで。
  • というのも。記憶を失った主人公がたどり着いた先は惑星C-53こと地球、それも95年のLAなのです。今は亡きレンタルビデオチェーン店・ブロックバスターの屋根をブチ抜きお尋ね者の身となった後、Windows95で調べものをするシーンでおもむろに流れ出すエラスティカ。バトルスーツは悪目立ちすると気づくや否や、そこらへんのトルソーの服に身を包みナンパ男のバイクを拝借してしれっと逃走。紛うことなきグランジファッション、Tシャツはナインインチネイルズ。この時点で既に、わたしの中の17歳が立ち上がり拳を突き上げ踊り出しそうになるのを堪えるのに必死でした。だめだ。どう頑張っても身体が揺れる。ありがとうレイトショー、後ろに人がいなくてよかった。
  • エラスティカがあまりに唐突かつ衝撃的だったためその後のニルヴァーナやREMはわりかしサラッと聴き流してしまいましたが、終盤の戦闘シーンにおけるノー・ダウトはやや緊迫感に欠けるというかなぜここでこれを?という疑問が少しばかり。後になってあらためて考えてみて合点がいったのですが、そうか歌詞はこの上なくぴったりなのだな。マッケナ・グレイス演じる幼少期から主演のブリー・ラーソンまで、野球やゴーカートや軍の訓練や戦闘機の操縦で何度も何度も抑圧され屈服させられ、それでも毎回燃えるような目で立ち上がってきた女性ヒーロー。誰にも依存せず隷属せずただただ自分であろうとするその姿には「ジャスト・ア・ガール」が何より相応しいです。そして、エンドロール前に満を持して鳴り響くはホールの「セレブリティ・スキン」。最後の歌詞が"I'm not selling cheap"ですよ。完璧かと。
  • 物語としては覚醒後の主人公がチートすぎるっつうか、あらゆる物理的法則を無視したあからさまな無双っぷりを発揮するのでくつくつ笑いが止まらなかったです。「嘘だろマジかよ」と「いいぞもっとやれ」が交互にやってくる感じ。ついでに言うなら猫もなかなかバキバキでした。最終盤にはクリス・エヴァンスもほんのちょっとだけ顔見せしてくれて、つまり「gifted/ギフテッド」の主演ふたりが間接的に顔を揃えたわけで、それもうれしく感慨深かったです。おやすみなさい。