almost everyday.

its a matter of taste, yeah

2011年第3回・さいきん買ったCD

04.ただ可憐なもの / 徳永憲

ただ可憐なもの
とてもとても心地よいのに、決してかるく聴き流せない。どうしたって耳を奪われてしまう。そんな徳永さんの新譜が出ました。
徳永さんの曲というのはいつだってそうで、甘く柔らかな曲調や冴えるように澄んだ歌声にうっとりさせられて油断してると、不意にいじわるな歌詞に足元をすくわれたり思いがけない遠いところまで連れて行かれたりするんです。そして今回、その落差が、過去最大に大きいと感じました。うつくしくて残酷。儚くも獰猛。そんな気配が曲のそこかしこから漂ってきて、なんかもう背中がぞくぞくしてしまいます。
曲の要素をざっくりふたつ「歌そのもの」と「演奏」に分けるとしたら、後者に比重がやや傾いた印象。2〜3曲めを聴いたとき、特にそう思いました。バンド力が増してるというか。ああ、それにしても。またしても名盤。素晴らしいです。