almost everyday.

its a matter of taste, yeah

彼方からの手紙

ところで皆さん、メールアドレスって幾つくらいお持ちなんでしょうか。
わたしの場合は使用頻度が高い順からGmail-携帯アドレス-プロバイダ-ヤフーの4つで、現時点では自宅と職場と携帯電話のいずれからも同期できるGmailがほぼメインになりつつあります。携帯アドレスは主に家族との連絡用、プロバイダは通販および固定支出の明細受信用。だいたいいつもほったらかしなのがヤフーで、もはやいつ何のために取得したのかを忘れ去ったまま数か月も開かないなんてことがザラにあったりします。
それで今日、ずいぶん久しぶりにヤフーを開いてみたところ、これまた久しぶりにメールが1件届いていました。何かと思い件名をしげしげ眺めてみるも内容が今ひとつよくわからず、しかし特段怪しげなところもなければ添付ファイルもついていないのが逆に気になりスキャンをかけて開いてみたら、驚きのあまりしばらく身動きがとれなくなりました。何故ってそれは、とっくの昔に消滅した(とばかり思っていた)前々サイトのメールフォームから転送されてきたものだったからです。
そこにはずいぶん前に書いたライブレポートの感想が綴られており、あれから何年たったのだろうと指折り数えて確認したら既に10年近い月日が流れていて、まるで時間が巻き戻されるような感覚に強いめまいをもよおしました。送り主はその日のライブに出演されていた方らしく、バンドは既にやめてしまったがこうして記録が残っていることにとても驚いた。嬉しい。とのこと。そんな古い記録に目をとめていただけるなんて、と逆にお礼を言いたくなりましたが、メースアドレスもお名前も記載されていなかったためお返事を送ることはできません。なので、代わりにこちらへ事の次第を記しました。どうにかうまく届いてくれるといいのだけれど。
それにしても。ライブの記録を書くというのは自分にとって食後のデザートもしくはクールダウン的な位置づけで、生演奏をたのしんで帰ってきてから再びそれを反芻しつつ余韻に浸る、あるいは興奮しきった気持ちをなだめるべく行き場のない熱い思いを垂れ流す、といったきわめて生産性の低い行為です。だったらチラシの裏にでも書いとけよとは自分でも思いながらも、当方ライブはひとりで見に行くことが多いため「あわよくば同士をみつけたい」というゲスな下心に抗えずついふらふらと公開してしまいます。
それがきっかけでお近づきになれた方は幸運にも皆例外なくいいひとばかりで、わたしはそれをほんのちょっとだけ誇らしく思っていたりするのですが、こういうふうに感謝されることというのは本当に稀なのでなんていうかこう「これもまるっきり無駄というわけではなかったのかもしれない」と感じることができました。それはとてもうれしいことでした。なんだかちょっとしあわせな気分です。おやすみなさい。