almost everyday.

its a matter of taste, yeah

Hi-5 20th Anniversary ONE-MAN SHOW@下北沢club 251

  • 初めて彼らの音源を聴いたのはbeat's comeがリリースされた頃で、「ズボンズに憧れるギターレスの爆音スリーピース」という触れ込みがまず目を引いたんですね。同年代、聴いてきたルーツもほぼ同じ、そして何よりあの歪みまくったベース。みるみるうちに夢中になって、過去の音源まで遡って聴くようになるまでそう時間はかかりませんでした。
  • あれから既に15年以上、そして結成20周年。昨秋のフルアルバムリリースを経て久々のワンマンライブ、しかも今回は初期のベースレス編成セットをオープニングアクトに据えるというのです。そりゃもう行くよね。約4年ぶりに。というわけで、仙台から花の都大東京へと駆けつけるに至ったのであります。

  • とりあえず凄い。何が凄いって愛され感が凄い。階段おりてすぐのところには大学関連の花輪もありました。ステージ上の「20TH」というシンプルな電飾が視界に入った時点で既にこみ上げてくるものがあります。いかん。まだ始まってすらいないというのに。
  • 白地に黒の筆記体でearlyとだけプリントされた揃いのTシャツを着た3人がステージに現れたのは19:10頃。"Yearn"からの"100 Miles High"、つまりいきなり1stアルバムの冒頭2曲。「ぶちかませ!」という強い意志を感じました。この激しく粗削りなエネルギーに満ちた曲を、40からまりになっても変わらず同じように演れてしまうなんて。時が止まっているのではなく、若さを保ったままでいるのとも少し違う。この20年を日々新しく生きているみずみずしさとしたたかさのようなものを感じました。
  • それにしてもああ、early Hi-5はたまらない。何故って全部そらで歌える。歌うというより叫ぶように、口が勝手に動いてしまって止まらない。そして何だかニヤニヤも止まらない。聴いてる間じゅうずっと、口元が緩んでしかたありませんでした。セットは確かこんな感じ。
    • 01.Yearn
    • 02.100 Miles High
    • 03.Song.5
    • 04.フューチャーエレクトロパレード
    • 05.DRIVE & RIDE
    • 06.Oh Yeah! Sunday Morning
    • 07.JENNY
    • 08.ACTION BOOGIE
    • 09.Orange
  • 別エントリで終演後のツイートを上げておりますが、ACTION BOOGIEの徹平さんには本っ当ぐっと来たんだ…。大抵いつも後ろ手組んでボーカルに専念しがち*1なダーさんのピアノと小田さんのドラムがそのまま直に響いてくるJENNYも素晴らしかったんだ…。いかん。この調子で書いてたら終わる気がしない。
  • 30分弱のインターバルを挟んで現編成でのライブ本編、登場SEがガンズ。Welcome To The Jungle。「やべえ則本出てくるわ」とあの場でとっさに考えた東北人はおそらく自分だけでしょう。そんなことはどうでもいい。みっちり1時間半超、新譜を軸にじっくり聴かせて踊らせる、まさに現時点での到達点というべき内容でした。
  • 小田さんのドラムはクリックに合わせる緻密さとクレバーさ、パワフルな熱さと歌心を併せ持つオールラウンダーぶりが凄いなあと改めて実感。"I've been ready"や"Wonder In Wonder Time"を聴いてるとその辺めちゃくちゃ実感をもって迫ってきます。徹平さんは永遠のギターキッズ、飛ぶし跳ねるし仁王立ちするし見てるだけでもう血が滾る。なんなら以前より更に少年ぽさが増してさえいるようにも思いました。とは言え、旧曲のアレンジがあちこち幅を増してるところはすごく頼もしいです。"Star Light"の中盤ちょっとレゲエっぽくなるところとか絶妙に気持ちよかった。そしてダーさんこと武田さんの歌声はもはや、奇跡と呼んで差し支えないほどのエバーグリーン。さらなる奇跡は、3人が終始笑顔でこの上なく嬉しそうに気持ちよさそうに演奏していたことです。来てよかった、この場に立ち会うことができて本当によかった。心の底からそう思いました。
  • そんな温かな、いや熱い感慨を覚えつつ迎えたアンコールにてまさかの発表が。ギタリスト野口徹平脱退、そしてベーシスト野口徹平再加入。な、なんだってー!!!
  • いやね、これね。バンドの言動を日々追ってる側からすれば「そんな筈ない」って一笑に付せる話なんですよ本来。でも、よりによってこの節目のステージで「フルアルバムを作り上げた達成感が…」だなんてもっともらしい理由を述べたうえ、何だかもう感極まってるっぽくふるふる震えて潤む目なんか見せられちゃった日にはですね、「嘘でしょう…?いやあああ嘘って言ってええええ!」とばかり動揺してしまうのも無理はないと思うのです。返してください、あの瞬間の俺のちょちょぎれかかった涙を…!
  • などという軽口はこのくらいにして、実に10年以上ぶりにギターレス編成が復活するわけです。曲も作るし815の日ことお盆には既にライブも決まってるというし、結成20周年アニバーサリーイヤーはますます精力的な活動が期待できそう。こんなに喜ばしいことはありません。20代の大半を聴いて過ごしたバンドが今なお解散も休止もメンバーチェンジもなく仲よく活動し続けてるだなんて最高。最高!ありがとうHi-5。またマイルがたまったらワンマン開催してください。その日を楽しみに待ってます。

  • ところで、転換DJの選曲がこれまた最高だったのですよね。ブーラドリーズとかストロークスとか90〜00年代UK/US乱れ打ちな感じがたいへん気持ちよかったです。終演後のパークライフ〜ウィアドーには全俺が血沸き肉踊りました。ごちそうさまでした!後でまた何か思い出したら追加するかもしれません。公式にセットリストがアップされましたのでひとまずこちらを最後に。この曲順でプレイリストを作らなくては、うふふ。

*1:つまりあんまり鍵盤弾かない