almost everyday.

its a matter of taste, yeah

ノーザン・ソウル

  • 利府でノーザン・ソウル。東北には来ないのかしら?と思っていたらまさかの利府とイオンシネマ福島のみ。配給がスペシャ、元を辿ればAfter School Cinema Clubの自主上映きっかけという日本公開までの経緯と何らかの関係があるのでしょうか。
  • さえない男子高校生がふとしたきっかけで音楽好きの仲間と出会い、反抗や恋や夜遊びを経て成長していくという筋書きはよく引き合いに出されている「シング・ストリート」と重なる部分があるとは言え、映画全体を覆うトーンはずいぶん違っています。あちらは80年代ロック、こちらは70(60)年代ソウル。そもそも日本で認知度が高いとは言えないノーザンソウルなるムーブメント、楽曲の良さはさておきあのファッションやダンスが2019年にフィットしているか?と言うと大いに疑問が残るわけです。イギリス本国での公開は5年前、当時はたしかアディダスあたりのスポーツミックスがもてはやされていた頃で、時代の空気もそれなりにフィットしていたはず。その機を逃した今となっては、何周目かも分からないけど中途半端に周回遅れでちょいダサ感が否めないと思ってしまいました。
  • 特に深い理由もなく軽い気持ちで薬に手を出す向こう見ずさや教師にたてつき中指立てて学校を去る若気の至りはご愛嬌として、意に沿わない経営判断を下したクラブにキレて暴動まがいの悪事を働くくだりはただのはた迷惑なクソガキとしか思えなかったし、DJ中に悪態ついて客を煽るマット(ジョシュ・ホワイトハウス)のクズっぷりには心底うんざりさせられたけど、いわゆる真面目系クズであるところの主人公ジョンは最後までダークサイドに堕ちきらないのですよね。根っこの部分が人としてまとも。落書きするし酒も薬もタバコもやるけど、おじいちゃん子でシャイで奥手。レコードをコツコツ集めて貯金もしてる。とある精神的痛手を経て憧れの女の子をものにした翌朝のニヤケ面ったらなかったですね。健康で健全な男子ですね。あのシチュエーションで瓶の牛乳を買ってくるとかもうたまんないですね、って話で。その後の話はまた後で。
  • 先発は美馬。これはいよいよ魔法が解けつつあるというかメッキが剥がれつつあるというか、なんかもういろんな意味で真顔にならざるを得ないいやーな雰囲気が漂ってまいりました。明日は勝とうぞ。頼んだよ。
  • そんな中でもとりあえずマイヒーローは今季3当番め、勝ちパではない今日のような状況下においても何とか本塁を踏ませることなく防御率ゼロをキープしております。2017年シーズンのあの好調ぶりを、いやそれを超える輝きを観たいんだわたしは。

  • お風呂をすませて何の気なしにテレビをつけたら、たいそう醜悪な企画がオンエアされていて自分でも驚くほど気分を害したのでその理由に触れておくことにします。
  • 途中から見たので詳細きちんと把握できてないかもしれませんが、ざっくり言って(1)大井競馬場のダートコースを(2)箱根駅伝の強豪チームとダービー馬が競って走り(3)チームにはかなりのハンデが与えられている、といった企画であったと解しております。もうね、個人的な印章としては「何がどうしてこうなった」としか言いようがないんですけど、腹が立ったので書いておきます。
  • まずは(1)。端的に言って「ダービー馬の神聖な場所に人間様が土足で上がりこんでいる」といった忌避感を強く覚えました。これは逆でも同じことで、仮にもし同じ企画が国立競技場で行われたとしたら馬に対して「悪いがあなた達の走るべき場所ではないので即刻出て行って欲しい」と思います、わたしなら。選ばれし者にはふさわしい場所があるのです。
  • 続いて(2)。これ、いくらハンデがあるとしても、危険極まりないですよね。馬同士でさえ接触すれば死に至る危険性を孕んでいるのに、体重差がエグい生身の人間を同じコースで走らせるなんて正気か?と思います。それもまだハタチからまりの大学生たちを、慣れないダートで。海岸など柔らかい砂の上を走ることそれ自体はよくあるメジャーなトレーニングのひとつですが、それはあくまで練習の一環としての話。あんなイレギュラーなコースを真剣勝負さながらのマジモードで走らせて怪我でもしたらそれこそ次のシーズンを棒に振ることになるでしょう。いったい何を考えてるんだろう。本当に。
  • さらに(3)。おそらくは上記(2)の危険性を回避するため駅伝チーム側に大きなハンデが与えられており、結果として大量のリードを守ったまま(つまり人と馬とが競ることなく)安全にゴールを収めるわけですが、(2)の観点から大成功と言えてもテレビ的にはなんの見せ場もなかったとしか言いようがない。つまり、そもそも企画内容自体が破綻してるんです。人にも馬にもこれといった旨味のない酷い企画、こんなんでよく会議通ったね…と逆の意味で感心しました。
  • 強豪チーム側のこういうスタンス、他がやらないことに飛びつく姿勢そのものは決して悪いものではないと思っていました。ある種の権威と化した正月の一大イベントに風穴を空ける存在としての期待を背負う気概もあるのでしょう、多分。しかし、「ヨソではやらないでしょ?こんなこと」的いやらしさをチラつかせるようになりつつある昨今は少しばかり調子に乗りすぎではないかという気がしてます。良い意味で伝統や既成概念をブチ壊すことと、よその庭を荒らすような真似を並列に扱ってほしくない。他者に敬意を払う姿勢を忘れてはならない。それがスポーツマンシップってものでしょう?違うの?
  • ああ、何かこう久しぶりに明確に腹が立ちました。こういうやり方は嫌いだ。おやすみなさい。