almost everyday.

its a matter of taste, yeah

リコリス・ピザ

  • 炎天下のさなか、チネにてリコリス・ピザ。ここんとこずっと劇場へ足を運ぶたび予告編を目にしていて、そのつど毎回「70年代ものってことはわかる。わかるけど、それにしたって主演ふたりともやけにモッサリしてんな、垢抜けないなあ」と首をひねっていたはずなのに、いざ物語が始まったらば5分と経たずお二方の虜になってしまってました。陽光きらめく古めかしい質感の映像、あからさまに人懐っこそうな男子、すらりと伸びたおみ足が眩しい女子、なにも語らずひたすらぐんぐん突き進んでくストーリー。説明的な台詞や演出はほぼ皆無、なのにやっぱり「わけわからんけど、わけわかる」ないつものPTA節全開なのでした。
  • この、ひたすら前へ前へと物語を突き動かしていく推進力は「疾走感」とも「躍動感」とも似て非なるもので、常時キャストかカメラかあるいはその両方が「とにかくじっとしていない」というのが最も正しいように思います。ここぞのシーンを敢えてガラスに反射させてみたり、他者の目線で覗き見するように感じさせたり、やたらと豪華なゲストを登場させて小ネタを散りばめてみたり、抜け目ないアイディアとサービス精神がこれでもかと詰め込まれていて劇伴もご機嫌で、冗長なところがひとつもありませんでした。2時間超と長尺なのに、何もかもがあっという間で目が離せなかった。ラストの畳み掛けっぷりがとにかく最高です。たまらんかった…!他、思い出したらまた追記します。
  • 終映後、帰宅してしばらく経ったらすごい雨音。再び外に出る気も起こらないので、早めのお風呂にゆっくり浸かって何年ぶりかのベビーフットなどして過ごしました。30分タイプ、初めて使ったけど拘束時間が短くて良いですね。来週頃には脱皮できるでしょうか。楽しみ。おやすみなさい。