almost everyday.

its a matter of taste, yeah

グリーン・ナイト

  • 午後、チネでグリーン・ナイト。中世イギリスものってか歴史全般に疎いので、元ネタであるところの「アーサー卿と緑の騎士」だけはざっと頭に入れた上で臨んだのですが、それでもめちゃくちゃ難解でした。全てのカットに深読みを許す何らかのヒントが仕込まれているのでは…?と訝りたくなる不穏で意味深な映像、スクリーンを凝視し過ぎたおかげで終映後は目の奥がズドンと重たい鈍痛にやられましたよね。濃かった、ほんっと難解だった〜!
  • そういうわけで、作品としてはいかようにでも解釈できそうに重厚かつ奥行きある仕上がりなんですけど、個人的にこれはどうよ?と思った点をひとつ。とにかく、画面が暗すぎました。クリスマスまわりのお話だもんで景色があらかた荒涼としてるのは当然っちゃ当然だし、彩度の低い絵面が観ててしんどいってか陰鬱な気持ちにさせられるのもまあ致し方ないんでしょうけど、屋内シーンの大半がほぼ真っ暗なもんでキャストの動きすらまともに追えないのには参りました。リアリティの追求という側面から見れば正しいのは間違いないんだけど、それにしたって限度があるだろと思います。目に優しくない。
  • それからええと、これも冬だから仕方ないし騎士役だもんで鎖帷子みたいなやつをジャラジャラ身に付けてるのも当然っちゃ当然ですけど、デウ・パテルのイカした胸筋腹筋背筋はもうちょいガッツリ見せてほしかった。それもR-18的なとこじゃなく、ボコボコに虐げられたりバキバキに戦ったりしてる場面をくれよな〜と思いましたよね。そんなことない?
  • オチの鮮やかさと潔さには大いに驚かされたけど、彼の出世作であるスラムドッグ$ミリオネアをいまだ鮮明に覚えている身としてはどうにもめでたしめでたし感が足りないというか、最悪エンドロールでも我慢するから後日譚を見せて欲しかった…!という無念を拭い去れずにいます。ともあれ、首といい巨人といい振り回されるのは大抵女なんだなってのと、旅立つまでの「俺はまだ本気出してないだけ」感は中世から現代に至るまで不変の真理ってやつなんですね。おやすみなさい。