almost everyday.

its a matter of taste, yeah

read the colour supplement, the tv guide

毎週きまって木曜日だけ、やけに早く出勤してくる上司がいます。誰よりも早く、始業より1時間も前にやってくるのに、鍵を開けることはおろか門の鎖を外すことすら自分でやろうとはせず、ただひたすらに開錠要員(つまりわたしのような下っ端)が出勤してくるのを待つ。という理解不能な行動をとり続けるその姿にようやく慣れた今ごろになってようやく、その理由に気がつきました。
というのも。うちの職場では複数の新聞をとっていて、そのうち1紙だけが、毎週木曜の朝刊に別刷りのテレビ番組表をつけるんです。即ち、前述した木曜限定の早起き上司は、その別刷りをこっそりひとりじめして持ち帰りたいというただそのためだけに誰よりも早く出勤してくるのでした。くどいようですが、木曜だけ。
…それを知った瞬間は、驚きよりも憤りよりも他のどんな感情よりも「呆れ」というのが先に立ちました。それから次に、そんな瑣末なことに賭けるその執念じみた行動におののくような気持ちが湧いてきました。TVガイドくらい自分で買いなよ、ていうかそんなのネットで調べりゃ済む話じゃないか。とわたしなんかは思うのだけれど、きっとその上司の中ではものすごくプライオリティ高いところに置かれてる問題なのだろうなこれは。という気がしてその意識のズレみたいなものにこっそり含み笑いを押し殺したりしてみました。以後、その上司がどんなにいい仕事をしてもいい台詞を吐いても「だってあんたこそこそ別刷りせしめて帰るような人じゃん」ていうつっこみをこっそり脳内で入れてしまう自分がちょっとかなしいです。なまじいい仕事するだけに、余計に強くそう思う。「『一事が万事』てこういうことを言うんだな」とも。
ついでに言うと、その別刷りテレビ番組表がついてくる新聞というのは、わたしが自宅で購読しているのと同じものだったりします。もしもわたしがその上司よりも先に出勤して、しれっと別刷り捨てたりしたら一体どんな顔するんだろうな、そいで帰宅後、自分はその別刷りとまったく同じものを自分ちで見てどんなことを考えるのかな。とかいうことを想像してたら*1思いがけない長湯ができました。すごくよく温まった気がします。おやすみなさい。

*1:もちろんやらないけど実際には