almost everyday.

its a matter of taste, yeah

サイドマン:スターを輝かせた男たち

  • サイドマン:スターを輝かせた男たち。公開当時、地元では上映されず(今でもちょっと根に持ってる)Filmarksのクリップに長らく留まり続けていたドキュメンタリーです。月末で全サービスの終了がアナウンスされているGYAO!にて今日まで無料公開中と知り、一も二もなく即視聴しました。ふいー。
  • ブルース界のビッグネームを支えたサイドマン(伴奏者)3人をフィーチャーするとあって、序盤から関係者による称賛コメントがかなりテンポよく繰り出されるのだけど、その方面に疎い身からすると「え?いま誰の話してんの?」と混乱する場面もちらほら。そもそもがブルースという渋いジャンルのそのまた端っこ、なかなかコアな題材だもんで「分かるやつだけ分かればいい」的潔さを演出の随所に感じました。
  • 各人のエピソードとしては、最高齢のパイントップ・パーキンスがバイオレンスな祖母のもとから命からがら逃げ出した件がまず強烈だったし(このへんアニメーションで描いてる辺りが演出としてはなかなかポップで統一感あり)、自分の息子をマディ・ウォーターズに引き合わせられるウィリー“ビッグ・アイズ”スミスのママって一体何者…?とびっくりしたし、幼き日のヒューバート・サムリンとハウリン・ウルフの出会いがあまりにドラマチックで父子同然の関係にも納得。イギリスの(当時)若手ミュージシャンとのセッションや晩年のグラミー等、見ごたえたっぷりで80分があっという間でした。
  • そんな彼らもブルースの低迷期には一時貧困に陥るなど不遇の時期を織り交ぜたことで、終盤のあれこれがより明るい希望に満ちたものになったと思います。ギターキッズがさも当然のようにパイントップのTシャツを着ていて思わずにやけちゃったし、かつて彼が日給50セントで働いたという綿花畑でセッションするのも微笑ましかったし、エンドロールの終わりをあの画と音で〆るのが最高にクールでした。その後の話はまた後で。