almost everyday.

its a matter of taste, yeah

you shine like a star

朝9時半のバスで、まずは福島へ。東口に降り立った瞬間の寒さがなんだか強烈すぎて、うすい刃物でほっぺたをすっと切られたみたいな感触がありました。さむいさむいさむい。と念仏のように小声で唱えながら美術館まで歩く途中、なんと雪まで舞い出して驚くやら身震いするやら。とりあえず、暖をとるために持参しといた酒をひとくちだけ含みました。喉と胃がじわりと熱くなります。今日はもう、車を運転することはないのだからいくら飲んでもかまわないのだ。と思うと少しだけ楽になりました。これまでは酒といえばなんといっても夏のビールがいちばんだったけれど、今シーズンは寒さを堪えるための強い酒に頼るというめずらしい事態に陥りつつあるような気がします。娯楽としての酒から実用としての酒へ。正しいのか間違ってるのか、自分ではよくわかりません。とりあえず、ロシア人がウォッカを愛する理由だけはなんとなくわかったように思います。気分だけでも。

歩くこと10分、県立美術館に到着。今日はここへ岡本太郎展を見に来ました。美術について難しいことはなにひとつわからないのですが、いわゆる抽象画と呼ばれる類のものもこのひとにかかればすべて「開かれた」表現になるのだなぁと思いました。特にピカソの「ゲルニカ」さながらの「明日の神話」がものすごいです。あの絵の前に立ったらもう、しばらくのあいだ目が焼きついたみたいに離れなくなってしまいました。立体はどれもこれもことごとくポップで、こんなとんでもないものが30年も前から既に存在していただなんて信じられないよとため息をついてばかり。それから、館内で流れてたプライベートの8ミリ映像がよかったです。友達の家のプールで遊んだり野球したりテニスしたりスキーしたりダンスしたり、とにかく遊びまくってました。スキーで転んで脚を骨折→その後ギプスをはずす場面、なんてのもあったりして「普通の人はギプスをつけると筋肉が衰えて脚が細くなるが、岡本太郎はまったく太さが変わらなかった。そのため、ギプスが肌に密着しており外す際は大変な目に遭った」などというテロップが流れるに至ってはもう、そんなとこまで常人離れしてるのかと笑いがこみあげてきたくらいです。ああ、たのしかった。

常設展もゆっくり見た(糸園和三郎さんの『夜』がすばらしかったです)あと、外をみてみると雪の勢いが増してきてました。隣の図書館へ移動してしばらく外の様子をうかがい、小降りになってきたところで外へ。少し前に移転したDROPSを見に行きました。前のお店よりもずっと広く見やすくなっててびっくり。こんなに広いとは思わなかったです。すごーい。こまごまと買い物をした後、カネダさんお手製のトマトスープをごちそうになりふたたび外へ。また今度ゆっくり来ます。

16時前の仙台行きバスに乗ろうとしたら、高速道路が雪のため通行止めになってるとのこと。お急ぎの方は電車に、と声をかけられましたが時間はたっぷり余ってるので迷わずバスのりばへ。しばらく4号線を走り、白石の峠を越したところでようやく高速に入れました。国見の辺りがいちばん激しく降ってたように思います。まさかこんなことになろうとは。車で来ようとか変な気を起こさなくて本当によかった・・・。まだタイヤ交換すらしてないよ、自分。

休日出勤の相方はなかなか仕事を終えられないらしく、しばらくアーケード内をうろついて時間をつぶしてました。フォーラス内に新しくできたヴィレッジは、広いし品揃えも豊富なんだけどどうもつくりが中途半端な気がします。端的に言って毒が足りない。店独自のカラーができるにはまだ早い、ってことなのかもしれません。これから突き抜けていってほしいです。たのしみ。それで結局、相方と合流できたのは21時前でした。寒いのとおなかすいたのと待たされたのとでずいぶんふきげんになってたのですが、ひな野で夜ごはん食べたらあっという間に復活。野菜がっつり食べまくりで上機嫌にて相方んちへ到着、お風呂にも入らずそのままこてんと眠りにつきました。満足です。おやすみなさい。