almost everyday.

its a matter of taste, yeah

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン

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  • 朝いち、チネでアメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン。約50年前に行われた幻のコンサートフィルムが初めて劇場公開されるとあって、予告編からしてべらぼうにパワフルだったもんでそれはそれはもう楽しみにしてました。主に歌を捧げる喜びが泉のように湧き上がってくる第一夜、演者もオーディエンスもバキバキに踊り倒してる第二夜、いずれもすごい。凄まじい熱量。脇を固めるミュージシャンは百戦錬磨の凄腕揃いだし、若き聖歌隊を率いる指揮者のアレキサンダー・ハミルトンはまるでダンスアクトのようにも見えるし、アレサのパパの堂々たる立ち居振る舞いと親バカスピーチはいかにもベシャリに長けてる感をバリバリ醸し出してるし、ふつうにそこらの兄ちゃんよろしくカメラに抜かれるミック&チャーリーがお肌ピカピカで初々しい。そして何より、歌の強さよ。信仰という究極の推しに歌を捧げる喜びとは、その高揚感とは、これほどまでに強く大きく途方もないエネルギーを放つものなのですね。とんでもなかったな。ふうう。
  • そんなこんなで観終えた直後の心拍数はきっと激しく高ぶっていた筈なのですが、次第に呆けてしまうというか虚脱感にやられるというか、何だか無性に寂しいようなしんどいような気持ちが押し寄せてきました。最初のうちはそれが何なのか見当もつきませんでしたが、この感情の正体はきっと「心許なさ」と呼ばれるものなんだろうと思います。あれほど盲信的におのれの全てを主に委ねる姿を目の当たりにしたためか、これといった信仰も持たずのほほんと人生をやり過ごしていることがひどく後ろめたいような気がしてしまった。歌詞の字幕、要らなくね?って思いました。
  • そんなわけで、午後は映画の余韻とともにゴスペル周りを聴き漁るものとばかり思ってたけど、実際に行き当たったのはそこから遠く離れた韓国もの周辺でした。これまでほとんど能動的に聴いたことがなく、個体認識すら曖昧だったBTSとかBLACKPINKといったヒップホップ寄りのグループです。何でまた突然?とお思いでしょうが、聴いてて耳に心地いいんですよね。わたしが韓国語に明るくないおかげで、歌声が意味を持った歌詞として耳に届かないのです。英語は単語や文法を中途半端に理解してしまってるし、場合によってはEU諸国の言語も断片的に分かりやすい単語が入ってくるので油断ならないけど、純粋にただの音として響く東アジア系の歌声の何とノーストレスなことよ…。声質と発音はわれわれ日本人のそれと近しい、にもかかわらず何歌ってんのかさっぱり分からない、っていうのがめちゃくちゃ気持ちいいです。
  • 野球は雨天中止。昨日あんなん言ったそばから梅雨入りですか、そうですか。こちらとしては米さえ育てば何だっていいです。あ、米以外がどうでもいいわけではもちろんなくて、米が育つなら他もだいたいいい感じに育つ条件整ってるだろって意味です。桃も梨も野菜も全部大事だよ、当たり前に。

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  • 夫は仕事絡みのボランティアだとかで早くに出かけて行ったので、ひとり映画のちお昼前の空いたお店で利きビール。コロナ禍後にオープンした新店とあってそもそもソーシャルディスタンスが行き届いてるうえ、開店直後で4人がけの窓と壁に近い角席を使わせてもらえたおかげで心置きなくサク飲みできました。楽しかったな。

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  • 3種飲みくらべがやたらめったらお洒落だったし、テーブルナンバーが推しの背番号だったし、店員さんも親切で良いお店でした。また行きたいな。おやすみなさい。