almost everyday.

its a matter of taste, yeah

2011年第10回・本日のライブ かえるさんライブ「火星の庭で、こんばんは」

かえる目。2年前に初めて買ったアルバム「惑星」があまりに良くて、以後ずっと大事に聴いてきたバンドです。その中心人物・かえるさんこと細馬宏通さんが仙台に、しかも火星の庭にやってくる!というわけで、喜びいさんで聴きに行ってまいりました。
まずは、18時すぎに駅でやまぐちさんと待ち合わせ。もう何年も前からブログを愛読しているのですが、お目にかかるのは今日が初めてです。やまぐちさんの旅行とこのライブの日程が偶然ぴったり合ったことから、それならぜひともご一緒に。という話になったのでした。火星の庭へ着いたらすぐにオリオンビールで乾杯、おつまみはきゅうり漬けと玉こん。いずれもとても美味しくて、ビールがすいすいすすみます。開演前にさっそくおかわり、枝豆、茄子とトマトとえびのマリネ。しあわせ。
19時、ゲストの澁谷さん(yumbo)がピアノに向かうと次第にはりつめてくる空気。「これはもう、待たれてる感じですね?」とつぶやいて場が和んだところでライブがはじまりました。淡々とさらさらと通り過ぎていくようでいて、静かにゆっくりしみこんでくる歌。これは5月にみたライブでも披露されてた曲だな、と記憶をたぐり寄せるように聴いていたら、その残りかたがとても鮮明なのに気づいて驚かされました。「鬼火」と「人々の傘」、よかったです。とても。アルバム収録曲では「シブヤくん」「来たれ、死よ」が聴けてうれしかったな。「これが現実だ」はかえるさんボーカル(!)。アルバムをしめくくるこの曲はうつくしくやわらかくきらきらしていて、同時にとてもきびしくもあって、聴くたびいつもたまらない気持ちになります。これが現実だったらいいのにな、でもこれはわたしの現実ではないんだよな、それでも今この瞬間だけはこれが現実だと思ってもいいよなあ、って夢みて突き放されて最後にちょっとだけ報われるというか。生で聴けてうれしかったです。じーんとしてしまった。
しばしの休憩を挟み(おかわりも調達して)、次はいよいよかえるさん。歌いはじめた瞬間に空気がふわん、ほろん、とほどけるような感触がありました。やわらかいお菓子を口にはこぼうとして、くちびるに触れただけでほろほろこぼれてしまうような感じ。こわれものみたいに繊細なのに、どこか人懐こいというか。かえる目の音源は一人で聴くのにとてもよい、というか、ヘッドホンで聴いたりするとまるですぐ隣で歌ってもらえてるような気がしてしまうことがあります。そういうふうに聴いてきた曲が今こうして本当に目の前で演奏されているというのは、信じられないようでいながらも実にしっくりくるというか、何だかとても不思議な感じがしました。「街の名は渋谷」で前出の澁谷さんを呼び込むところ、よかったな。アンコールで「とんかつ岬」が聴けてすごくうれしかったです。リクエストしてくれたひとにも拍手を送りたくなりました。さらさらさら、と歌詞カードに書いていただいたサインはかえるさんイラストつき。大事にします。
おまけ。終演後、どこか見覚えのある長身の男性に声をかけてみると、その方はやはりmooolsの酒井さんでした。開演前から「もしかして」「7.e.pつながり?」「もしや飛び入りしたりとか?」と気になっていたのですが、今日はちょうど帰省中とのこと。まさかここでお目にかかれるとは。またmooolsで仙台にいらしてください、できればスワームスも一緒に!とちゃっかりお願いしておきました。近いうちに実現、するといいな。
さらにもうひとつ。本日ご一緒させていただいたやまぐちさんは大阪で「音楽と演劇の年賀状展」というイベントを主宰しておられます。展示はもちろん会期中の催しもべらぼうに楽しそうで、見たい見たい見たい!とばかり何度もサイトを覗いてました。いつか仙台で見てみたいな、会場が火星の庭だったらすごくうれしいな、とついつい勝手に想像してしまったのでメモしておきます。ぜひとも。