almost everyday.

its a matter of taste, yeah

流れるミュージック

これは終業間際のこと。ごろごろ低くうなりだす雷の音を聞いた後輩がぽつりと「まいったな。きょう傘もってくるの忘れちゃいましたよ」なんてことを言うので、たまたま車に積んであったビニール傘を貸すことにしたのです。「いや、僕んち走って5分ですから。それに今すぐ降りそうな感じでもないし」と恐縮する彼に「ううん、そろそろ降り出すよこれは。いま外に出たら雨の匂いがしたもん」と何の気なしに返したところ、それを隣で聞いてたボスに「雨の匂いだなんてそんな。降る前から分かるっての?そんなわけないじゃない」と苦笑まじりにつっこまれてしまいまして。・・・・・・そうなんですか?皆さん。わたし、今までずっと、雨が地上に落ちてくるその5分くらい前からあのアスファルトと埃と蒸気が渾然一体になったような独特の匂いを嗅ぎ取っている気がしてたんですけども。気のせいなのか思い込みなのか、それとも単に嗅覚が野生動物並みなのか。理由はまるでわかりませんが、やっぱり今日も前述のやりとりから数分ののちぼとぼとと雨が降ってまいりまして。そのときのボスの顔ったらなかったです。何となく「勝った」と思いました。少しだけ。さほど嬉しくはありませんでしたが。ふふふ。

このところ、やたら熱中していることがあります。「もやしのひげ取り」です。その昔、美味しんぼミスター味っ子クッキングパパか詳細は忘れましたがそういう感じのグルメなアニメで「クラスのいじめられっ子が一発奮起、たったひとりでクラス全員分の給食に使うもやしのひげを取って皆に認めてもらう」とかそういう感じのエピソードをたまたま目にしてからというもの、もやしのひげという存在にネガティブなイメージを勝手に抱いてしまっていた身であるにもかかわらず「よくよく考えてみれば自分、こういう単純作業って昔からわりと好きだったっけなー」と思い立ったが最後、ものの見事にはまってしまいました。そうなのです。餃子の皮こねとかアイロンがけとか編み物とか、なーんも考えずひたすら無心で集中できる作業というのが好きで好きでしかたないのです。それにもやしの場合、作品としての完成度とか仕上げの美しさを一切考えずに済むうえ、できたらさっさと調理して食べてしまえるというのが何より素敵です。けっこうな手間なのにそもそも単価が安いとか(今日買ったやつなんてひと袋20円でした)、食べてしまえば実にあっけない(ひと袋=ひとり分と考えていいと思います)というのも、個人的にはステキ要因。「もしも最初からひげの取れてるもやしがあったら、いったい幾らで売れるかなぁ。自分ならなんぼ出すかなぁ」なんてことをあてもなく考えてると、ふた袋くらいはあっという間にできてしまいます。まあ、疲れてるときにはまずやりませんがこんなこと。というわけでわたしは現在、それなりに気力が充実してるのだろうなあと思います。今のうちに、やれることやっとかなくちゃ。それではおやすみなさい。