almost everyday.

its a matter of taste, yeah

映画:フィッシュマンズ

  • 上映時間172分、特別料金2,500円の触れ込みに違わぬボリュームと密度。関係者へのインタビューと過去の映像を軸にここぞというタイミングでライブ映像を織り交ぜ、バンド結成から喪失と再生までをあるべき姿で記録しよう、世に知らしめようという気概をひしひしと感じました。
  • メンバーやスタッフ、バンド仲間の言葉は時に熱を帯びるものの、20年以上の時を経た今となっては基本的に穏やかな語り口であり、数少ないTV出演時の映像はもとよりレコーディング時のオフショットだって力の抜けた肩肘張らないものばかりなのに、そのひとつひとつにじっと魅入ってしまって3時間弱があっという間でした。彼らの音楽に思い入れがあればあるほど心の奥の深いところに刺さりそう、逆に言うとこれから彼らの音楽に触れようとしている層にはある種の権威みたいなものを意識させてしまって頭でっかちになりかねないかも。以下、雑感です。
  • お墓参りの様子がごく当たり前のように和やか。墓前の立て札の年季の入り具合からも月日の経過をあらためて思い知らされるなど。
  • インタビューの初っ端がUA。軽く一杯ひっかけた後みたいなテンションで喋ってて、製作側の仕事ぶりもしくは相手の懐に入り込む能力の高さみたいなものに感心してみたりとか。
  • 生前のメモなど、この手の作品ではサッと映しておしまいというケースが大半だけど、本作では端から端までじっくり読める尺をたっぷり取ってくれてる辺りに畏敬の念を感じます。JUST THINGの仮詞が今はなきmc Sisterのメモ帳?に書きつけられていたり、様々な発見が。
  • 欣ちゃんは大学やスタジオ跡地、野音。譲さんは奥多摩。小嶋さんたちは各々のホームグラウンド。郁子さんが語った「お客さんも皆、一緒に盛り上がってるんじゃなくてひとりひとりがカプセルの中にいるみたいだった」という言葉に呼応するかのよう。
  • 上映前は「クレジット順、譲さんより小嶋さんが先なんだ?」ってところに少なからず驚いてたのだけど、いざ観てみたらそれがストンと腑に落ちました。バンドにとっての一大事は小嶋さんの脱退が始まりで、それが最大のものだったのだと。
  • ライター陣に話を聞くなら、正直言って川﨑大助さんだけじゃ片手落ちだと思うのです。バンドとの距離が近い印象が強くいくらでも話を盛れそうな気がしてしまうので、あともう一歩引いたより客観的なコメントが欲しかった。それこそ萩原健太さんとか。
  • mari mariへのインタビューを行わなかった理由が知りたいです。不要と判断したのか、必要でも何らかの理由で叶わなかったのか。海辺の映像にほんのちょっと登場するだけって、言い方はアレだけど匂わせ感があってどうにもすっきりしないです。
  • ポリドールのスタッフさんがいかにもやり手っぽく、時代のよさもあいまって聞いててわくわくしました。ワイキキの話、もっと深掘りしてほしかった。聞き足りない。
  • 欣ちゃんにはいろんなものがよく似合う。白いシャツも白いベンツも雨の野音も。他、思い出したらまた書き足します。
  • それにしてもですよ。当時のわたしたちはまだかろうじて10円玉で買ったコークを飲み干すような暮らし向きだったはずなんですけど、今じゃQRコードで買ったプレモル片手に劇場へ向かうような大人になってるわけで、自分も世界もどんどん変わり続けてて、そんなこんなで20年。思えば遠くへ来たもんだってやつですよ。死者はいつまでも永遠に若い。いいでしょう、こっちも死ぬまで生きるのみです。それだけ。

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  • ここんとこずっと平日も休日もだいたい同じくらいの時刻に目覚めることが多いのですが、今朝はめずらしく眠りが深くて6時前に起床。そこから散歩に出かけたのですが、夏本番は7時過ぎたらもうダメですね。背中が焦げる。
  • わたしは傘が嫌いというか、歩行中に手が塞がるのがどうにも苦手で多少の雨なら濡れて歩くのを選ぶくらい横着な性質ですけども、今朝はさすがに日傘が手放せませんでした。あのまま脳天から日光を浴び続けたらつむじも襟足も瀕死間違いなし、帰宅後はトップスが絞れそうなほど汗だくだったし、マスクで覆った口まわりの皮膚は湯上がりみたいに蒸されてました。明日以降の散歩は遅くても5時台に出発せねばならない…。
  • そんなこんなでよれよれになって帰宅した後は、お風呂に浸かってスッキリしてから今週の朝ドラを一気見しつつ冷やし甘酒味噌ラーメン。にらともやしのスタミナ仕様につき、食べるラー油を加えてコク増しを図りました。今季の朝ドラは脇を固める俳優陣の方言に統一感がなさすぎるあまり物語に集中できず今にも脱落しそうでしたが、ここに来てようやく耳が慣れてきた感あり。震災で何も失わなかったが故の苦悩、身に覚えがありすぎるので時々しんどくなりますが、これは見届けなければならないと勝手に決意を新たにしています。来週から夏木マリとハマケンが見られなくなるのが寂しい。
  • 今月オープンしたばかりの阿部青果店は入店待ちの大盛況。ざっと見たとこ流行のフルーツサンド目当てのお客がほとんどですが、ナス100円まいたけ45円など野菜もなかなか頑張ってるのでもっとあれこれ手広く売ってもらいたいです。気の早い話ではありますが、2号店は駐車場完備でアクセス良好な郊外に出店してほしい…!
  • オールスター第2戦は10年ぶりの仙台。もし10年後にまた同じ機会に恵まれるのだとしたら、そのときは大手を振って何の心配もなくチケット争奪戦に加わりたいと願うより他にありません。則本vsウィーラー対決、島内が打って小深田がホームイン、たった2球の高梨凱旋など見どころが多くて幸せでした。侍に呼ばれていない島内が地元でMVPってのも痛快ですね。おやすみなさい。

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