almost everyday.

its a matter of taste, yeah

そりゃないぜお嬢さん

お昼すぎ、職場に迷い猫。白い毛並みにところどころ銀の毛がまざった、スマートで利発そうな女の子・・・なのはたいへん結構ですが、ふらふら勝手に中へ入り込むのはやめてくれまいか。そのたびひょいと抱き上げて校門の外まで運んで行くのはわたしの役目。や、もちろんそんな事務分担あるはずもないが自分以外の誰ひとりとて猫に触れようとしないのです。猫きらいとか動物だめとか臭いとか汚いとか言ってんじゃねえよ、どいつもこいつも大人のくせにっ!ああ、情けない。それに実はほんとのこと言うと、わたしも動物苦手なんですよぅ。やめて。じゃれつかないで。噛まないでえぇっ。ヘルプミー。
しかしそんなこちらの心情にはお構いなしで、どんだけ遠くに放してきても10分以内でみゃうみゃう鳴きつつ戻ってきちゃうのです。金網の外へ追いやれば、針金に肉球を押し当ててすがりつくような目つき。やめてっ。そんな目で見ないでえぇ。心を鬼にしてくるりと背中を向けたらば、玄関の扉にたどりつくまでずーっとにゃあにゃあ言ってるの。泣けます。つうか泣いた。素で。

現在、右手の甲と左腕の内側にはそれぞれ軽い噛みあととすり傷が2箇所ずつ。猫を抱いたのはかれこれ15年ぶりくらいでした。やはりだめだ、怖いし痛い、とは思うものの、あのやわらかく温かな感触はしばらく忘れられそうにないです。一人暮らしのいろんなひとが猫を飼いたがる理由がすこし、わかったような気分。

あああ、だめだめ。人肌恋しくてたまらない病。むしろ自分が猫になって、いろんな人に抱かれたい。気に入った人がいれば噛みあとのひとつも残して、ふらふら歩いてくたびれるたび丸くなって眠りたいです。・・・つくづく、自分の欲求はことごとく肉体レベルだなぁと思う。大人のくせに。