almost everyday.

its a matter of taste, yeah

その世界は君のものだよ

昨日も他所に書きましたが、うれしいことなのでもう一度。

ノーベル文学賞に仏作家のル・クレジオ
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081009AT1G0902I09102008.html

あれはたしか19歳?のときにたまたま地元の映画館で見て、そのときの印象があまりに強くしかも静謐で忘れがたく心に残り、ビデオを探すも店にもレンタルにも取り扱いがなく、飢えにも似た気持ちで頼りない記憶を何度も反芻すること7年あまり。夢にまでみたその映画がとうとうDVD化されたと知って喜び勇んですぐ買って、あらためて食い入るように見たその作品が、自分の中で美化されることも貶められることもなく、ただただ7年前とまったく同じ質感をたたえて自分の中にしみこんできたというその事実に震えがくるよな喜びをおぼえたのが今から3年ほど前の話。そして今、みたびモンドがらみでこうまで嬉しい気持ちになれるなんて!ここにはいろんなものが詰まってます。喜びもかなしみも、優しさも残酷さも、刹那も永遠も。それが何もかもうつくしい、ってなんてしあわせなんだろう。そして、なんてせつないんだろう。
そんなわけで、仕事帰りに図書館に寄って、原作「海をみたことがなかった少年」を借りてきました。あのとき自分で買ったはずの文庫は、当時フランス語を勉強していた知人に貸したきり戻ってきませんでした。以後、めぐりあわせがうまく行かずに買い直せないまま今に至ると。今回の余波で再発されればいいなあ、と早くも期待しております。おねがい集英社。あとは昨日も書いたとおりの「エロマンガ島の三人」。それからもう一冊、いま出てる新潮でピース又吉さんが推してる*1古井由吉さん「夜明けの家」。又吉さんの文章は端正なので、縦組の明朝体がよく似合うなあ。と前述の新潮を読んで思いました。読みたい本がストックされてる状態、というのはいつでも心躍るものです。読むのがたのしみ。どれから読もうかな。おやすみなさい。

*1:というよりは「惜しみない賛辞を捧げている」と言ったほうが正しいかも