almost everyday.

its a matter of taste, yeah

Choose me darlin' I'm the one you want

  • いやー、しんどかった。夜中に何度も警報メールが不穏な音色で鳴り響いて、そのたびごとにビクつきながら飛び起きるのでほとんどまともに眠れないまま夜を明かしました。
  • 起きたら一見雨は小康状態で、新幹線もいちおう平常通り運行してるのでひとまず出勤。着いたらびっくり。福島、完全に雨が上がってる。拍子抜けした途端猛烈な睡魔に襲われました。眠くて眠くてしんどすぎて仕事中にこっそり泣いたのは、台風からの津波警報で二徹したときと震災直後の避難所応援以来4年ぶり3度目です。体力の衰えをひしひしと感じてる。
  • 仙台市内の浸水被害映像を見て心配したらしい旧友その他各方面より、久々に電話やメールをいただいてふと「Facebookってこういうときに役に立ったりするのかな…」と気持ちがぐらついたりしたんですけど、やっぱりやらないなー自分。むりむり。それでもこうして声をかけてくれるひとだけ大事にしてたらそれでいいのよね。うん。


というわけで、唐突に以下思い出話など。

マーガレットの愛称がなぜメグになるのか。そんなことも分からないくらい幼い頃に、毎週テレビで見てました。パンやスープやライムの描写がいちいちすんごく美味しそうで「質素」とか「慎ましい」とか言われてもいまいちぴんと来ないまま、なんとなく英語圏生活様式に憧れていた覚えがあります。成人してから文庫で読んだら、全編あまりに清らかすぎてびっくりした。心が洗われる、ってたぶんこういうことなんだろうなと思います。今も折りに触れ青空文庫で読んでるエバーグリーン、読むビタミン剤。

若草物語 (新潮文庫)

若草物語 (新潮文庫)

  • 02.女生徒

太宰作品から女性独白体の作品ばかりを選んで編集した文庫。たしか高校生の頃に古本屋で見つけたもので、奥付には平成元年改版41版とあります。個々の作品は短いけれど、入れ替わり立ち替わり万華鏡のようにいろんな「おんな」がみずみずしく時に生々しく心情を吐露してきてぐんぐん引き込まれます。「皮膚と心」「きりぎりす」が特に好き。そして「おさん」のラスト一文は何度読んでも身悶えするほど格好いいです。

女生徒 (角川文庫)

女生徒 (角川文庫)

思い起こせば90年代、絶対的王子様として世の女の子を虜にしていた小沢健二さん。彼があるときオリーブ誌上連載にて紹介したのがこの本でした。一も二もなく買いに走りました。高校生にちくま文庫はちとお高かった、けれどもすんごく面白かった。年を重ねるにつれ、自己投影の対象が変わっていくのもまた面白いです。

三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

  • 04.檸檬

初めて読んだのは現国の教科書、しかし当時はその美しさを十分に理解できていなかったように思います。ずいぶん後で読み返したとき、あらすじよりも先に情景や色彩が甦っただけでなく、その場でかいだわけでもない檸檬の匂いまで立ちのぼるように思えたことに驚いたんでした。読んでいて画が浮かぶ文章、好きです。

檸檬 (新潮文庫)

檸檬 (新潮文庫)

  • 05.海を見たことがなかった少年

就職してすぐの頃、友人たちが地元を離れたり単純に時間が合わなくなったりして映画ばかり見ていた時期があります。当時なんの予備知識もないまま何となく見たフランス映画「モンド」がそれはそれは美しくて、ずいぶん後にDVDが出たときは大喜びで即買いしたもんでした。見ていてとても幸せな、そして切ない気持ちになります。原作本を読んだらますます好きになりました。

海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 (集英社文庫)

海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 (集英社文庫)

  • 06.村上朝日堂

初めて読んだ村上さんは「うずまき猫のみつけかた」でした。長編シリアス村上さんもいいけれど、ビール好きでヤクルトファンで安西さんに豆腐の絵を描かせようとひそかに目論む村上さんはその5倍くらい大好きです。

村上朝日堂 (新潮文庫)

村上朝日堂 (新潮文庫)

  • 07.ムーン・パレス

村上さんやライ麦畑の流れからたどり着いたのが柴田さん。数ある訳書の中でもこれが特に好きです。主人公が生命の危機に陥った後、幸せの絶頂を迎えるまでを何度も何度も読み返してる。極限状態から恋に落ちてそれが成就するまでの、濁流の渦にのみこまれるような描写がたまりません。

ムーン・パレス (新潮文庫)

ムーン・パレス (新潮文庫)

  • 08.夕子ちゃんの近道

10年ほど前、当時住んでいた町の図書館がリニューアルして広く綺麗になったのが嬉しくてよく通ってました。当時はまって次から次へと貪るように読んでいたのが長嶋さん。うち何冊かは、あまりに良すぎて自分でも買いました。これはそのうちの一冊。帯カバーの裏におまけ文章がついててとても嬉しかった。

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

ネットで知り合った友人に勧められた本。この尺でこんなにもぶっとんだ展開に持ち込めるのか…!と衝撃を受ける掌編めじろおしです。どこから読んでもおもしろい。

モーパッサン短篇選 (岩波文庫)

モーパッサン短篇選 (岩波文庫)

ネットで知り合った友人に勧められた本、その2。これは上記とはまた別のひとなんだけど、皆びっくりするほどわたしのツボを熟知していて、つくづく出会いに恵まれてるなあとあらためてじーんとしてます、今。おやすみなさい。

薬指の標本 (新潮文庫)

薬指の標本 (新潮文庫)