almost everyday.

its a matter of taste, yeah

イルミネーション依存症

先日のボヤの影響で、光のページェントが点検休止。完全復旧は20日頃になるのだそうです。ああ、どうしましょう。この週末、夫のご両親がこれ見るために来るんだけどなーしかも泊まりがけで。どうにか直ってくれませんかね?できることならあさってまでに。がんばって!どうかお願い。
それはそうと、今日はこれを読むことだけを楽しみに働いてました。

まさかジープで来るとは

まさかジープで来るとは

前作は「カキフライがないなら来なかった」。そして本作は「まさかジープで来るとは」。このタイトルを知ったとき、ごく単純に「おお、他者が存在してる!」と思いました。能動から受動へ。あれからピースを取り巻く環境もずいぶん変わったし、ちょっとくらいはちやほやされたりしちゃってるのかしら。だなんて下世話なことを勘ぐってみたりもしたのだけれど、本の中身に漂う空気は全く変わっちゃいませんでした*1
この「身の丈をよく分かってて」「静かで不穏で」「厄介な自意識」の揺るがなさがとてもいいなと思うと同時に、読み進めるうち「わかるわかる」と10秒に一度の頻度で頷いてしまいたくなるんです。ここに書かれているのはどれもごく個人的なこと、のはずなのに、それがまるで自分の古い記憶か何かみたいに思える瞬間が幾度となく訪れるというか。同じ記憶を共有するごく近しいひとのアルバムを眺めるように、景色がどんどん浮かんでくるというか。しかもそれがくすりと笑えてじわりと胸まで暖めてくれると同時に、すこし寂しくもなるというか。
それはそうと。又吉さんの文章はやっぱりとても面白いなあと思います。ものすごくベタに言ってしまうと、カフカの「変身」みたいにある意味不気味な面白さ。又吉さん、お願いします。いつか小説も書いてください。待ってます。おやすみなさい。

*1:ついでに言うと、タイトルの句はせきしろさん作でした