almost everyday.

its a matter of taste, yeah

Love & Mercy

  • ビーチボーイズの頭脳ブライアン・ウィルソンを60年代と80年代で別の俳優がかわるがわる演じるという展開。かたやペット・サウンズ録音当時、そして長い隠遁期間と異なる苦悩が描かれるわけなんだけど、全編を彩るあの美しいメロディーそしてハーモニーのおかげで悲惨な画まで輝いてみえるというか、むしろ悲惨であればあるほど音楽の美しさが増していくようにさえ思える瞬間がありました。また、幻聴や妄想に蝕まれていく様は、映画館ならではの音響で疑似体験を迫るように執拗に描かれるので本当に息苦しくなることも。
  • ペット・サウンズのレコーディング風景はブライアンによる緻密な指示と不安定なカメラワークでドキュメンタリーさながらに撮影されていて、しかも俳優さんが本人そっくりなもんで臨場感がとんでもないことになってました。本人公認のお墨つき映画ってことは、この辺きっとめちゃくちゃ再現度が高いのだろうな。
  • ひとつだけよく分からなかったのは本作のヒロイン=メリンダの人となりで、彼女がどんな女性なのか窺い知れる場面はあまりなかったように思います。彼女がなぜブライアンに惹かれ愛し守るための行動に出たのかが分からなくて、分からないが故に完全無欠の女神のように見えてしまった。いや、きっと実際に救いの女神だったんだろうけど、もう少しだけ人間くさく描かれてもよかったんじゃないかなって。


意味がなければスイングはない (文春文庫)

意味がなければスイングはない (文春文庫)

  • 映画の後はチャイでひと休み、帰宅後すぐに読み返したのはこちらの本。ずいぶん久々だなーと思ったらきっかり10年前、05年に出版されたものでした。わたしは文庫組なので、実際に読んだのはそれから3年後の08年ですね。ブライアン・ウィルソン見たさにホノルルマラソンを走ったというエピソードからビーチボーイズのバイオグラフィーを紐解いていく考察への流れは、映画の余韻に浸るのに正にうってつけ。印象的なシークエンスの数々を反芻しつつバンドの歴史を追うひととき、とても贅沢な時間でした。はー、しあわせ。
  • 先発は則本。パリーグ王者ソフトバンク相手にまさかの3タテ食らわすとは一体何事でしょうか。CS前の調整期間かな。うん、きっとそうに違いない。おやすみなさい。