- 午後、チネで恋愛奇譚集。郡山から南へ車で小一時間、会津と中通りを結ぶ湖水豊かな桃源郷こと天栄村にて撮影された映画です。
- これはもう、福島生まれ福島育ちとして見逃すわけには行きますまい。とは思いながらも実際のところ、福島県ってそれはそれはもうおそろしく広いんですよね。わたしが生まれ育った町から見ると90kmくらい離れてるんです、天栄村。東京からだと小田原あたりまで行けちゃう感じ。なもんで、土地勘や愛着があるかっつうと正直そこまでとは言えない。にもかかわらず、終映後には「福島さいこう…!」と地元愛があふれ出ちゃってとまらなくってどうしよう?みたいなことになりました。いやー、よかった。よかったよかった、本当によかった。
- 何がよかったかってそれはもう、まず、信じられないほど美しいんです映像が。え?これ、俺の知ってるあの福島?本当にあの福島?ってくらい、眩しい光と豊かな緑ときらめく水面が輝いてる。天栄ってか福島ってかこれ日本?って気がしてくるくらいに。
- カタコトの日本語と憂いを含んだ眼差しが印象的なヤオ・アイニン、後悔に苛まれる佇まいに只事ではない色気を滲ませる和田聰宏、傷ついてやけくそになってそれでもなお自分らしくありつづける内田慈、この3人が3人とも魅力的でした。伝わらない言葉と伝えられない気持ちのもどかしさが辛くて寂しくて、でも美しくて。
- 登場人物が多くそれぞれの関係性も込み入っているため、ところどころやや分かりにくい部分もありました。が、そういうのはもうどうでもいいからとりあえずこの画をずっと見ていたい、と思わされるだけの美しさが映画の隅々にまで満ちていました。これはもちろん身内贔屓の欲目ありきの話ですが、どうか遠くの街のひとにもそう感じてもらえますように、と願わずにはいられません。
- そういうわけでわたしの場合、赤と青とオレンジがかったクリーム色が特徴的な福島交通路線バスが映し出された時点でもう、早くも涙腺崩壊しかかってたんですね。このロケ地絶対アレだろ岩瀬農業高校だろ、とかいちいち気づいちゃ涙ぐんでたんですね。もうだめだ。とてもまともじゃいられないよ。取り急ぎルポタージュ本も注文したので、届き次第また思うさま余韻に浸ろうと思います。ふいー。続きはまた後で。
- 作者: 沼田憲男
- 出版社/メーカー: 方丈社
- 発売日: 2017/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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恋愛奇譚集、先行上映舞台挨拶。よかった…天栄村、ひいては福島をこんなに美しく撮ってくださってありがとうございます。福島生まれ福島育ちとしてものすごく誇らしいよ! (@ チネ・ラヴィータ) https://t.co/ImcyglA44B pic.twitter.com/qeLRGFB86m
— almost everyday. (@almost_everyday) 2017年2月4日 - さてと。この日はまず、チネへ向かう前に一服しようと交番となりのサンクスに入った、つもりだったんですね。で、コーヒー買うべくレジに並んでいつものようにRポイントカードを出したところで店員さんに怪訝な顔をされたんですね。「お客様、当店はTポイントカードに変わりましたので」って。そこで初めてああそうか、サンクスファミマに吸収されたっけな、そういうとこから徐々に統合してくんだなーと合点がいったんです。でもやっぱりなんかおかしい。あれ?なんで?って思ったら差し出された紙コップがまずファミマだし、店員さんのユニホームもファミマだし、コーヒーマシンもやっぱりファミマ。コーヒー片手に外へ出て、店の看板をふり仰いだらまるっと全部ファミマに変わってたんでした。えええええ。いつ?いつ?いつからそうなったの?変わったことに驚いたのは当然として、赤から青と緑のデザインへと切り替わったことそれ自体に店を出るまで気づかなかった自分に衝撃を受けたという話。どんだけぼんやりしてたのよ、俺…!
- 映画の後はパンフを買って、公開初日特典だという天栄村オリジナル手ぬぐいを手にほくほくしながら夫と合流。いただきもののデジタルチケットをありがたく使わせていただき、アフタヌーンティーをのんびり堪能してまいりました。