almost everyday.

its a matter of taste, yeah

はじまりのボーイミーツガール

  • 仕事が早く片付いたので映画を観に。チネではじまりのボーイミーツガール。オープニング、揺れるブランコに見え隠れする字幕という演出からして絶妙でした。これからお送りするのは既にブランコ遊びを卒業した子どもたちの、大人と呼ぶにはまだ早い瞬間を切り取った映画ですよ。という宣言がびしばし突き刺さります。しびれる。
  • これはええと、早熟女子×痩せっぽち男子というカップリングがミソなのか?ん?とにへにへしながら結末を見届けたその後に、公式サイトでヒロインが若き国民的演奏家であることを知るなど。男児側キャストが約一名を除き*1ことごとく未来のイケメン勢揃いであるのに対し、ヒロインがダイヤの原石とでも称すべき野暮ったさを湛えているのは何故なのか、という疑問がここで氷解しました。なんかすごい貫禄あったよなあの子、うん。
  • しかし、その野暮ったさ≠心の底から笑えていない膠着感は、クライマックスの演奏シーンできれいに払拭されました。最後の最後に初めてマリーを、心の底から可愛いと思えた。その振れ幅が素晴らしかった。揺れる視界と滲む輪郭はやがて闇に包まれてしまうけれど、それを受け入れてなお歓喜の笑みを浮かべるマリーがそれはそれはもう美しかったです。彼らの数年後を描いた続編小説は既に刊行されているとのこと、映画も是非とも後に続いていただきたいです。もちろん、同じキャストとスタッフで。おやすみなさい。

*1:個人的にはあの六角精児ジュニア的長身もっさり黒縁眼鏡男子がMVPでした。何がいいってあのしたり顔!それも至極冷静!