almost everyday.

its a matter of taste, yeah

喜多方に行ってきました。---2003.03.07Fri-03.09.Sun

この週末、会津方面へ出かけてまいりました。喜多方在住のソウルメイト(勝手に)・じゅんこさんがお引っ越しすることになったので、とりあえずのひと区切りとして遊びおさめに行こう!と思い立ったためです。当初1泊の予定がふた晩続けて飲んだくれる結果になるほど遊びほうけた週末について、以下どうぞ。長いです。

金曜の夕刻。わたしは焦っていました。仕事上がりが17時すぎ、部屋に戻ってダッシュで荷物をまとめてみたらば時計はすでに17時半。最寄りの高速バスは最終18時20分発、これを逃すとたった一人で雪深い国道をドライブせねばなりません。おまけにこのくされ忙しいときに限って車のガソリン空っぽで、今にもメーター振り切れそう。かなり急いでレギュラー満タン、この時点で18時5分前。うおお。週末ゆえに満車寸前の駐車場、どうにか空きを見つけて乗り捨てるように車を降りると18時15分。よかった、間に合ったよ。

ほっとして隣のファミリーマートで肉まんを買い、しばしひと休み。店内ミュージックはリップスライムの"one"でした。そういや結局、トーキョウクラシックスは聴かぬままうやむやになってしまったっけなぁ。ごく個人的に思うところとしては「雑念エンタテイメント」や"Fresh"のアッパーなパーティっぽさと"one"等の美メロもいけちゃう底力、この2点のギャップにこそ彼らの魅力を感じていたわけで。パーティーチューンの決定版と言って差し支えないであろう「ファンカスティック」のファンキィっぷりにやられていたところで聴いた「楽園ベイベー」、これがゆるゆるチルアウト系の音だったため必要以上の肩すかしを食らった気分になってしまったのでした。最近のはどんな感じなのかしらね。

ところで"one"のすばらしさは「ひとりよりふたりよりもっともっと多い方がいいよ/笑いながら泣きながらいずれひとつになれるのだから」という詞を力強く歌いきってくれた点にある、と勝手に思っております。もしもこれが「いつか」なんてあやふやな言葉でごまかされていたら、こんなにすっとしみる歌にはならなかったと思うのですよ。この違いは大きいと思う、個人的に。すごく。

・・・などとぼんやり思いをはせていい気分になっているうち、バス到着。肉まんを胃におさめ、ほんのり身体も暖まっておそらく脳までゆるんでいたのでしょうね。乗るべきバスを間違えました。それも気付いたの、発車直後。あやうく高速に入る直前「すみません!すみませんっ!!間違えましたーっっ」と叫んで何とか降りることができました。運転手さんに「そんなに焦んなくていいよ、どっちみち会津行きのやつ遅れてるから」などとなだめられ、どうにかこうにか無事降車。はあぁ、間違えて仙台に行っちゃうとこでした。よかった、気付いて。それにしても、そんなに疲れてたのか?自分。

その後も会津行きのバスが車両故障で遅れたり(結局30分待ち。あんなに焦って損しちゃった)、途中の郡山で乗り換えるはめになったり(その気になればキセルも可能、やる気のない客扱い)とハプニング続出でしたが、何はともあれ無事目的地まで向かうことができました。よかったよかった。停留所まで迎えにきてくれたじゅんこさんと合流し、飲みの買い出し。軽めの食事と大量のビールを消費し、3時前頃ようやく床につきました。もちろん添い寝で。いやん。

明けて、土曜の朝。外はみぞれ混じりの雨です。うう、寒い。まじで寒い。しかし本日は、おめざからして「なまえ」のラーメン。なんて贅沢!それでなくてもこの近辺、おいしいものが多すぎるのです。ああ、胃が5つくらい欲しいよう。極太ちぢれ麺に底まで澄んだあっさりスープで身体のしんまでぬくぬくしたところで、若松観光へ出発。わーい。

まずは若松市街地を、お散歩がてらぷらぷらと練り歩き。数年後に千円札の顔となる会津発の偉大なドクター・野口英世氏にちなんだという石畳の小道に出ました。由緒正しい200年前(!)のお雛様を眺めたり、柿渋染めのしぶいトートバッグを見つけたり。前述のドクター野口が手の手術を受けたという病院跡の資料館にも立ち寄りました。入場料、100円也。愛用の椅子や実母の手紙などが無造作に置かれた素朴な造りが素敵な雰囲気。来場者ノートには、地方TVの収録で訪れたらしい地井武男氏の記述もありました。何気に熱い観光スポットなのかもしれないです。

外の寒さに加え、先ほどの野口資料館もおそろしく底冷えがした(靴を脱いで上がらねばならないため。もう、指先の感覚がない状態)せいで、身体がすっかり冷え切ってしまいました。少し歩いたところでモダンな造りのカフェが見えてきたため、迷わず中へ。大正時代に建てられた信用金庫を改装したというその建物は、中へ入るとさらにハイカラな雰囲気でした。高い天井、足踏みミシンを使ったテーブル、ビリヤード台にガラスを張ったこれもテーブル。出されたコーヒーはとても熱く指先がじんじんと痛むほどで、とても濃く香り高い味がしました。ガイドブックによればこのお店ではジャズライブが催されることもあるのだそうで、それはさぞムーディだろうなぁ、などと思いをはせた次第です。一度見てみたいなー。

続いて、通りを渡ったところの雑貨屋さんへ。上下セットの下着、グリーンティの入浴剤、虹モチーフの缶バッヂなどをちまちまと購入しました。七色グッズ、欲しかったんだー。すごく嬉しい。ほくほく。

その後もいろいろと街並みを眺め、見慣れぬものを見つけては大騒ぎしながら歩きました。石炭問屋の燃料タンク(?)や造り酒屋の大きな鉄釜、凍りかけの冷水を泳ぐ金魚、タイシルクの桃色ストール、などなど。長い歴史のありそうなものとオサレなものが混在している街のようすは、なかなかおもしろいなぁと思います。会津に来たのはこれが初めてではないけれど、こうして歩いてみないとなかなかわからないことがたくさんある、ような気がする。車で素通りしただけじゃ絶対気付かないよなぁ。深いです、会津

次は、末廣酒造を見学。酒造りの工程が見られるのかなーと思ったらそこはさすがに衛生第一、仕込みの現場には一歩も入れずじまいでした。しかし、昔ながらの酒造り道具や歴代広告コレクションなんかをじっくり見ることができて楽しかったです。いろんなお酒を試飲させてもらったし。酒の味、ましてやその微妙な違いなんぞわかるはずがないと今まで思っていたけど、大吟醸とか極辛口などものによってきちんと個性が感じられたのは嬉しかったなー。今夜はこれでキムチ鍋にしよう、などと言いつつ辛口のハーフボトルを購入。おいしかったー。隣接するカフェの清酒ケーキ(!)もふんわりしっとり、素敵な味でした。雰囲気もよかったし。惜しむらくは営業時間が18時まで、というところ。もっと長居したかったですよ、ほんとに。

寒いところを歩きたおした本日の締めは温泉!なんと露天もついてます。イエーイ。つめたい夜風に吹かれながら湯船に浸かり、お風呂上がりには100円マッサージ機で無限の世界へトリップしました。こんな極楽気分が、トータル500円で堪能できてしまいます。たまらんね。その上お夕飯が鍋。椎名林檎「御起立ジャポン」のビデオを見ながらちびちび酒のみ、すごいゴージャスだなぁと思う。自分でも。

ところで、林檎さんの新譜を未だに聴いてません。上記「御起立ジャポン」をはじめとする一連の「絶頂集」リリース時にどれが何だか分からず混乱してしまい、その後「真夜中は純潔」での歌い方がやたら耳障りに響いてしまってからは少々疎遠になっていたのです。しかし、やっぱり格好いいな。ひさ子嬢はほとんど常にボタンダウン(しかもボタンを外してるのを見たことがない)だな。でもやっぱ、このビデオはちと単調な気がします。

さらに翌日。フリッパーズのライブ盤で目を覚ましました。その後すかさずスライをかけてくれて、ありがとう。やっぱり3枚目の楽曲がいちばん好きだなぁ。そしてこのライブ音源がいちばん耳になじむなぁ。それはさておき、「千回目のキスシーンすんで/口の中もカラカラさ」って歌詞はやっぱりえろいと思います。うふふ。

磐梯熱海のジャンボとんかつ屋さんにて、鶏のから揚げ定食(美味!)を食べたのち、郡山でCDなどをちらりと眺めて夕方すぎに帰宅しました。ありがとね、じゅんこさん。次はいわきでお会いしましょう。