almost everyday.

its a matter of taste, yeah

血と骨と汗とバイブレイション

朝もはよから血をみました。うちの近所の坂道で車をよけようとして転倒、ちゃりんこより投げ出されて頭からふっとび、コンクリ地面に右肘および腰骨を強打。幸い車にはぶつからず済んだのですが、あわてた運転手のおっちゃんが「ねーちゃん、だいじょぶか?おい、起きてっか?しゃべれっか?あ?あ?」と訊いてくる声にとっさに答えられないくらい痛かった、というよりびっくりしてたぶん息がとまってました。でもって、身体が浮いて地面に叩きつけられるまでのわずかな時間の記憶が完全にふっとんだ模様。あれはたぶん気を失っていたのだろうという気がします。どうにか起き上がり、傍らで救急車を呼ぼうとしてるおっちゃんを必死でなだめ、ちゃりんこ及び腰から下げてたiPodが壊れていないことを確認し(チョークポケットに入れといたのがよかったみたいです)、肘からぼたぼた血をたらしながら駅へ向かいました。早朝ゆえ薬屋がどこも開いておらず、しかたなくコンビニでアルコール除菌ティッシュを買って応急処置。恐怖映画の予告編ばりに叫べそうなほどの激痛でしたが、表面上はあくまで平静を装いもくもくと血を拭うわたしの顔はおそらく般若一歩手前だったろうなと思います。バスのりばの車掌さんが気の毒がってカットバンを差し出してくれたのでありがたく使わせていただきました。ひとのやさしさが胸にも傷口にもじんわりしみこみ、思わず嗚咽してしまいそうなくらいぐっと来ましたよ。感謝。

3時間弱で都内着。すぐさま近くのドラッグストアへとびこみ、キズパワーパッドを買って患部へ装着。この時点でまだ傷は肘だけだと思い込んでいたのですが、腰骨がやたらずきずきと痛むので念のため確認してみるとジーンズもベルトも擦り切れキャミソールに至っては穴まで開いて流血というちょっとした劇的な状況。あわててこちらにもパッドを装着、心なしか痛みも少しやわらいだような気がしてきました。がんばれキズパワーパッド、そしてわたしの身体の治癒能力。出血をともなうケガなんて何年ぶりだろうなぁ。いたたたた。

その後は、三軒茶屋で写真展を見たり下北沢で入浴剤を眺めたり渋谷でごはんを食べたり。地震のときは下北沢の路上にいました。外にいたせいか全く揺れを感じず、普段以上に駅が混んでメールがまったく届かないのでようやくそれと分かったくらいです。怖いな。あ、それからHMVで5年ぶりくらいにCDを買いました(ここんとこはもっぱらタワーorアマゾンなので)。棚卸しセールみたいな感じで洋盤がありえないくらい安くなってたため、久々にハンター的本能に火がついてしまい目を皿のようにして探しまくりました。結果、バイクライドのセルフコンピ盤とデス・フロム・アバブ1979を購入。DFA79、ずっと聴いてみたかったんですー。満足だわ。うれしい。

19時すぎに渋谷屋根裏へ。ここへ来るのは初めてです。たしかアクメの頃にジョンスペが来たんだよなぁ、なんてことを思いながらビールをぐびぐび。お目当てのUMIBACHI以外はどれも知らないバンドだったけど、どれもたのしかったです。特にgroup_inou。爆音エレクトロニカ+MC、おもしろい!電子音の比重が高い音楽は、やっぱりこういうところで聴かないとわからないのかな自分の場合は。なんてことを思いました。部屋の中でちいさい音でみみっちく聴いてもヘッドホンフルボリュームで耳だけ使って流し込んでも、あんまり楽しくならないような気がするので。身体の芯にベース音が響くとそこから音がすっと入ってくる、あの感じがないとどうも気持ちよさが伝わらないのです。うーん。

UMIBACHIではひたすら踊りまくりました。ビールで巡りのよくなった血が傷口付近をぐるぐる流れる感覚と弱い痛みとがあいまって、いつも以上にハイになっていた気がします。3つくらい聴けた新曲はどれもきちんと詞がついていて、これはもしかしたら次の音源に入るのかしら?と思いながら聴いてました。どきどき。途中、明日おたんじょうびらしいゲンタさん(おめでとうございます!)に4人でハッピーバースデーを歌うサプライズがあったり、和やかな雰囲気でしたが最後はFROG VOBRATIONとTUBE CORN PIPERSでがっつりぶっとばしていただきました。はふー。明日からまたしばらくノースクールな日々が続きそうです。気持ちよかったー。

終演後、もう売り切れちゃったかしらと不安になりながらTシャツを見に行くと、うまい具合に狙ってたあずき色のSサイズがあったので迷わず購入いたしました。おまけにステッカーをいただいたので携帯電話に貼ってあるもうボロボロの同じものを見せてみるとかなりびっくりされ、さらに3枚くらい頂いてしまって恐縮することしきり。ありがとうございます。

自分の好きな音楽を奏でているそのひとたちに訊いてみたいことや話してみたいことは山のようにあって、それが可能な場面ならばぜひとも実行に移してみたいものだ。とは常々思っているのですが、その一方ではまったくもって別のことを考えていたりもします。わたしが好きなのはそのひとたちの「音楽」であって、そのひとそれぞれ個人にまつわることは(当然ながら)ほとんど何も知らないわけです。1ファンとして、果たしてどこまで踏み込んでいいのかということがわからない。ライブへ足を運んで次第に顔を覚えてもらって、というところまではいいのですが、その先はいったいどうしたらいいものなんでしょう。親しげに話してもらえるようになれるのだとしたらそれはそれでいいことなのかもしれませんが、そうなることによって万が一、自分の中での位置づけがいつか「好きだから聴く(=自発)」から「仲良しだから聴く(=受身)」に変わってしまったりすることがあったりしたらそれはいやだなぁ、と思うのです。そういうのはきっと、作り手に対する侮辱にあたるのではないかという気がします。それともわたしの考えすぎかなぁ。わからないわ。ふうぅ。

地震後5時間あまりを経てなお遅れがちな山手線に乗り、新宿へ移動。ch.5の模様は翌日分にて書いておきます。ごきげんよう、今夜は眠りません。