almost everyday.

its a matter of taste, yeah

深い霧と山百合の里へ

朝、6時半のバスに乗って仙台へ。夏休みに入ったせいかいつになく混み合っており、朝一番にもかかわらず相席になるほど。びっくりです。それでもきっちり熟睡できる自分には、眠りに関する何らかの才能が宿っている気がしてなりません。「明らかに眠るのに適さない場所ですみやかに眠るチャンピオンシップ」みたいなのがあったらかなりいいところまで行けそう。勝ったところで誰にも褒めてもらえないのは明白ですが、生きる上ではなかなか役に立つ技術、でないこともないかもしれないなあ。

仙台到着後、小一時間ばかし駅前をふらふらして相方を待ち、諸々の支度をすませて蔵王方面へ。お昼ごはんは峠の中ほどにあるとろろ料理のお店でいただきました。わたしは麦とろごはんにとろろのもんじゃ焼き(!)のセット、相方は天ぷらそばをオーダー。どの料理も自然薯をふわふわにすりおろして濃いダシと合わせてあるようで、お膳が運ばれてきた瞬間などは目の前がくらくらするほどいい匂いが立ちのぼりました。こんなとろろ、今まで食べたことないよ。ああ、しあわせ。

すっかり満腹になったところで、本日の宿へ移動。沿道には山百合やあじさいが自生しており、霧を含んだ空気のせいか緑がやけに深く見えます。小ぢんまりとしたペンションに荷物を下ろし、まずはこの日最初のお風呂をいただきました。シャワー二つだけの小さな浴室ながら浴槽は思いのほか広く、ゆったりと脚を伸ばして入れていい気持ちです。内鍵をかけて貸し切りにできるので、30分ほどゆっくりのんびり温まることができました。湯上がりに十何年ぶりかでオセロに興じてみたら途中で一手も打てない場面に遭遇し、そんなことは生まれて初めてなので大いにびっくり。その後、なぜか全巻揃っていた「エースをねらえ!」を読み出したら止まらなくなり2人して黙々と鑑賞。脇役の千葉くんは男前だなあと思います。夕暮れの森はとても静かです。落ち着きます。

ニジマスたっぷりのお夕飯をいただいた後、あらかじめ予約しておいたリフレクソロジーを施術してもらいました。膝から下をお湯でじっくり温めて、オイルを塗って、足の裏からふくらはぎまでを痛すぎない力で丁寧にほぐすこの方法は英国式と呼ばれるものなのだそうです。指先から伝わるほどよい刺激やなめらかなオイルの感触が気持ちいいのはもちろんですが、それより脚に直に伝わる手の温かさがうっとりするほど気持ちよくてついうとうとしてしまいました。明かりを落としたほの暗い部屋、レモングラスとイランイランが混ざったようなアロマオイルの匂い、スピーカーから静かに流れる水音と鳥のさえずり。これで眠らないほうがおかしい、っつうくらいのパーフェクトな快眠空間。1時間弱の施術を終えて立ち上がったら、脚全体がほかほかと温かいのでびっくりしました。仕上げのローズヒップティーもおいしかったです。何ていうか、もう、とろけそうだ。

部屋に戻ったら、ちょうどエンタが始まったところでした。久しぶりにいつもここからアンジャッシュとインパルスが見られてうれしいです。おやすみなさい。