まるで突然こちらに向かって強い風が吹いてくるときのように「ああそうか、わたしはこのひとのことが好きなんだなあ」って気がつく瞬間と、ふいに耳にしのび込んできた音楽に身体の芯を揺さぶられて「ああ、これはいい曲だなあ。素敵だなあ」って思う瞬間について。
このふたつは、いつもだいたい同じくらいの衝撃をわたしに与えるものであるらしい。ってことに、なぜかいま改めて思い当たったのでした。そのことを思い出すだけで胸がどきどきして、走り出したくてうずうずするみたいにいても立ってもいられなくなって、頭の中身がほとんど全部そのことだけでいっぱいになってしまって、その上しかもほんの少しだけあたたかな気持ちになったりもする。だなんてこと、わたしの場合はどうやら恋か、そうでなければ歌かふたつにひとつみたいなのです。いずれにしても、惚れっぽいってことは確か。
というわけで、今はSPIROさんに夢中です。3日前に代々木でいただいてきたCD(それもご本人さまより、サイン入り!で頂戴したもの)がとてもよくて、昨日からそればっかり聴いております。終わっちゃうのがもったいなくてさびしくて、延々リピートしたあげくそのまま止めずに眠ってしまって朝がきたらまた同じ音で目を覚ます。だなんてことは決して多くないのです。高揚したりわくわくしたり、というよりはじわりとやさしい気持ちが内側からにじんでくる、あたたかい肌触りの音だなあと思いました。朝の出勤時には特によいです。だって、スピード出して前の車を追い抜きたいなあとか、そういうきたない気持ちが不思議なくらいにわいてこないから。ここらへんで試聴できます(ページ最下部をごらんください)。わたしは「メディテーション」が特にすき。
あと他に、きょう言われてうれしかったのは「紺色が似合うね」ってこと。どうしよう、自分でもびっくりするくらいうれしいな。おやすみなさい。