いつもどおりのぐいぐい読ませる奥田節、でさっくり読み終わるかに思われたものの今回は少々勝手が違ってました。重い。重たい！辛いのにしんどいのにそれでも何だか現実味に欠けるのは、出る人出る人みなことごとくドライな語り口だからでしょうか。にもかかわらず、性的なところだけやたらと生々しく描かれてるせいでその対比が余計に際立ってる気がします。温かみのない血でかろうじて動いている心臓は乾いた音しか立てていないのに、精液と愛液だけは生ぬるくも勢いよくほとばしり出てるというか。
映画のサイトはまだ予告編しか見られないみたいですが、キャストが何気に豪華っぽいので気になってます。ここでのなりみやさんを見てると、何ていうかこう、ゆくゆくはヒデキ的に濃ゆい感じに歳を重ねていくのかしら。という予感がしてなりません。濱田さん＝良枝さん、吉村さん＝青柳さん、ていう配役なのかな。こわいけど見たい。
