- 暖かな午後、チネでMONK。没後40年の節目に「モンク」と「イン・ヨーロッパ」の2作が同時上映されるとのことで、わたしは前者を観に行きました。まず驚かされたのは、バンドとカメラの距離の近さ。多少のズームを用いているとは言え、生々しい手ブレから察するにステージからそう遠くないところで撮影されたものであろうと思われます。これ、実際どんな感じで撮ったんだろう?カメラ込みの引きの画を観たいと思わされました。
- 「作った指輪が大きすぎたんだ、演奏中に外れないか気になってしまう」という他愛もない雑談の直後、その指先と鍵盤を舐め回すようなカメラワークにはもうね、痺れましたよね。冒頭から顔じゅうに汗を浮かべてくわえタバコでピアノを叩いて、途中で耐えきれなくなったとでもいうようにもどかしげにハンカチを取り出して汗を拭い、それを握ったまま(!)演奏を続けてるとこも最高でした。
- 冗長なインタビューや考察の類は一切なし、ライブとレコーディングとオフショットがただひたすら流れるだけというこの上なくクールな小一時間、わたしは終始眠りに落ちる一歩手前のような心地よさに満たされていました。映像の中のモンクはまるで打楽器でも叩くかのようにエネルギッシュな演奏を続けているのだけれど、40年以上の時を経た音色はだいぶ古びていて、玩具やオルゴールにも似た懐かしさを纏っていたからです。終映後もずっと頭がふわふわしていて、家に帰って横になったら不思議なくらいすっと眠れた。例の地震からこっち、夜中に何度も目を覚ましたり寝覚の悪い夢を見たりとろくなことがなかったので、久しぶりに気持ちよく眠れて嬉しい気持ちになりました。不思議なことに、CDや配信音源だとこんなふうにはならないんですよね。何がどう違うんだろう?
- 先発は早川。このカード2戦目にして早くも勝ち越し、浅村がようやっと目を覚ましてくれたみたいでひとまず胸をなでおろしております。うれしい。おやすみなさい。