「僕には響かない」って、いい言葉だなあ。
と、今日あらためて唐突にそう思いました。それがどんなに社会的信用のあるものでも、芸術的価値を認められているものであっても、万人に好かれるものであったとしても、そういうことはあんまり関係ない。それでも、僕には響かない。そういうものも確かに存在するんです。逆もまた然り。うん。it's a matter of taste, yeah!
整体、日曜の休診日を挟んで本日4回め。低周波→矯正の流れはやはり変わらず、ただし今日はその後にオマケがつきました。仰向けになって膝を立てた状態で、膝と足首の20センチ上くらいを長い紐できゅっと縛って腰に枕、その状態で5分待機。枕を外してさらに3分。これが骨盤の矯正になるんだそうです。「家でもできるから、疲れた時とか試してみてね」とも言われました。はい、これなら家でもまねできそうです。
それはそうと、今日はうっかり整体院で情けない姿を晒してしまいました。低周波のあと、隣のベッドへ移動するべく立ち上がった際にめまいをもよおし、焦点が定まらないままふらふらと歩み寄ったらすぐさま先生に「それ貧血だよね?」とずばり言い当てられそこで初めて我に返るの巻。ああ、最近ずっと欠かさず鉄剤のんでてだいぶよくなったと思っていたのに。ひと月そこらでどうにかなるものじゃないのね。分かっちゃいたけどやはり落ち込みます。かなしい。
そんなことにはおかまいなしに施術は進みます。仰向けになったわたしの頚椎をぐりぐりと責めながら「具合がわるくなったらすぐに言うんだよ」と耳元でやさしく囁く先生が、蛍光灯の白っぽく明るい光を背にやたら神々しく見えてしまって仕方ありませんました。こんなふうに誰かにすっかり身体をあずけているとき、決まって脳裏をよぎるのは「このひと、今ならわたしを殺そうと思えばあっという間なんだよな」という客観的な現実と「こんなによくしてもらえるんなら殺されちゃっても別にいいかな」という倒錯した感謝の念だったりします。自分の場合は。こんな感じは初めてじゃないな、と記憶の底をさらってみたら自分、髪を切りに出かけてシャンプー台に寝かされてる時も概ね同じことを考えてました。わたしなんぞを殺したところで、特に何の得にもならないのにね。すまん、先生。次の診察は水曜とのこと。首がきちんと回るまでにはあと何日必要なのだろうな。痛みは徐々に薄れつつあります。どうかこのまま、キープこのまま。おやすみなさい。