- フォーラムでゴンドラ。たまに見かけるとついふむふむ読み込んでしまうサールナートホールの告知があまりにも良くて、上映をずっと心待ちにしてました。
山の谷間のロープウェイを往復するたった2つのゴンドラのたった2人の女性乗務員が、空中で相手に近づくたび胸の鼓動ちょっとずつ高まって、すれ違うとき視線交わして、いたずら仕掛け合う仲になって、それは恋で、近づいては離れるゴンドラで2人、想像力でどこへでも行けるようになる映画を上映します pic.twitter.com/4RVwHlUFMz
— サールナートホール/静岡シネ・ギャラリー (@Sarnathhall) 2024年9月15日 - とりわけ目を惹く「セリフなし映画の名匠」の謳い文句に興味津々で赴いたのですが、まず最初に心を奪われたのは清冽な画の美しさ。豊かな緑と青い空に柔らかな曲線を描くロープ、初めて見るのにどことなく懐かしい色褪せたブリキの筐体。重々しくゴトゴト唸る運転室の油と埃にまみれてそうな薄暗さと、ざくろが熟れる夏の終わりの光の眩しさのコントラストがまるでおとぎ話のように鮮やかでした。ティム・バートンが自然光で撮ったらこんな感じになるんでないかな、なんてことを思いながら観てた。
- セリフのなさは様々な音によって補われている、というより音に注意深く耳を傾けてもらうため、さらには演者の表情や心の動きを際立てるテクニックとして機能しているように思いました。嬉しさも喜びも拒絶も落胆も目くばせひとつで伝わるなんて、信じられないほど饒舌で雄弁だわ…!