almost everyday.

its a matter of taste, yeah

ヒプノシス レコードジャケットの美学

  • 朝いち、フォーラムでヒプノシス レコードジャケットの美学。昨年たまたま目にした集英社オンラインの記事がとても印象的で、本作の日本公開が決まったときは大いに喜んだものでした。わりとギリギリになっちゃったけど、なんとか観に行けてよかった。ひと目みたら忘れられないアートワークの数々の制作秘話と栄枯盛衰、どこもかしこも見応えたっぷりでした。
  • とりわけ目を惹いたのは、かの有名なバンド・オン・ザ・ランのジャケット撮影風景が映像で残されていたこと。ポールまわりのファンの方ならごく当たり前にご存知なのかもしれませんが、その辺りに疎い身としては「50年以上前のオフショット的素材が今なおスクリーンでの上映に耐えうる状態で保存されてたんだ…?!」とめちゃびっくりしました。すごいな。
  • 既に他界している最重要人物・ストームの人となりがボロクソに貶されながらもそのアイディアとオリジナリティには誰もが一目置いている、という語り口には語り尽くせぬ愛憎をまざまざと感じたし、相棒のオーブリー・パウエルがいかにも人好きしそうな愛嬌たっぷりの笑みを浮かべている辺りに往年の相性のよさを感じ取らずにはいられませんでした。濃密な日々を兄弟のように分かち合いながらもやがて袂を分かたねばならなかったこと、その後の行き来が途絶えたことを悔やむポーは今なおとても悲しそうに見えたし、かつてのポートフォリオを担いで歩く後ろ姿はまるで十字架を背負っているかのようだった。興奮と虚しさとがないまぜになった帰り道はBlack Dogを爆音で聴きながら帰途につきましたよね。アートワーク集が欲しくなってきちゃった。