とある残酷(そうでもないか)物語。
朝はやくから先輩(先週ずっといなかったひと)のパソコンが壊れました。
わたくし、いちおうシステム担当に名を連ねてはおりますが
基本的に自分の面倒は自分でみるもんだと思っているので
代替機と必要なソフトを全部揃えて冗談まじりに
「これ全部お渡しして『あとはお任せします』って言ったらどうします?」
って訊いてみたら目を点にして絶句されてしまったので
行きがかり上わたしが1から10まですべてやりおおせるはめになりました。
必要なソフトのインストールも
自社システムに必要な個人情報の設定も
LANの設定もメール関係もネット関係も自動バックアップもプリンタ設定も、全部、です。
(変なところで手を出されても逆に能率が下がるので、結局ぜんぶ引き受けたのでした)
とうぜん半日、いやそれどころか22時すぎまでかかってどうにか使える状態になりましたけど
当の本人は18時前にさくっと帰っちゃいました。
「昨日まで壊れる気配は全くなかった」という彼女の主張を信じるならば
パソコン様がご機嫌を損ねたが故の原因不明な故障、あるいは天寿を全うしたということで
本人に非はないということになるのかもしれないけれど
だからって
それにしたって
自分のために働いてる人間をひとり残してあっさり帰れるその神経が信じられません。
わたしにはできないよ。いたたまれないよ。
せめて作業が山場を越えるまでは付き合っとけよ。
悲しいとか腹が立つとかいうよりも
呆れるだとか虚しいだとか涙もでないとか
そういうのに近い気分です。
言葉が普段より断片的なのは地味に傷ついているせいです。
まずは、ひととおりインストールが終わるのを見届けて帰ってきました。
今からは自分の仕事をします。
眠りません。眠れません。
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さっきの帰り際、家の米のストックが切れていたのを思い出し閉店間際のスーパーにかけ込んで、お弁当がわりのフランスパン(ツナマヨネーズとスライスチーズを持参してその場で挟んで片手で食べつつ仕事する用)といっしょに何故か、ちょっとした気の迷いで7割引きになっていた天丼を買い求めてしまいました。レジに並んでる間はずっとぼうっとしていて、それらを袋に詰める段になってようやく「なんでこんなものを!?」とぎょっとするような気持ちになった次第です。明日は朝から天丼だなんて考えただけでくらくらしますが、そういう細部にのみ現れる自分の好戦的な部分と妙な負けん気の強さに今は支えられている、ような気がしないでもないです。わたしは心を病んだりしない。昔はすぐにぐらついたりもしたけれど、しんどいことが身にふりかかるたび「あのときよりはまし」「今のほうがずっとまし」と自分を騙してなだめすかしてやり過ごしてきたせいで、随分強くなってしまいました。大丈夫。まだまだ大丈夫。