almost everyday.

its a matter of taste, yeah

2010年第16回・さいきん買ったCD

36.ep2 / Uri Gagarn
CPこと威文橋のバンド。しばらく前のメンバーチェンジで新たに加入したのが元nhhmbaseのリズム隊のおふたり、ということでまずは単純に「あのひととあのひとが一緒に!?」ていう驚きと期待が先行してました。なんだかんだで買い逃し続けてて、先日の上京の際にようやく購入。リリースは4月くらいだったのかな。
で、まずはぐるっと聴いてみての印象。とにかく、音が、丸裸。むきだし。というよりこれはもう、骨とか肉とか見えちゃってますという生々しさ。イノウでは聴き手を挑発するように誘いかけてくるCPの声がここでは至極フラットで、しかもその乾いた平熱ぶりを保ったまま叫んだりもするので何だかどきどきしました。そう、叫んでもテンポが上がっても熱くない。暑苦しくない。じゃあぬるいのかというとそうではなくて、切れ味はやたら鋭い。何なんだろうな、この感じ。冷えてかじかんだ手を洗う時にその水が熱いのか冷たいのかわからなくて、でもとりあえず驚いて手をひっこめそうになるあの感じに近いような気がします。4曲じゃ足りないな。もっと聴きたい。

37.Early Works / oono yuuki
春に聴いたアルバム"stars in video game"がとても良かったので、他の音源も聴いてみたいなあと思いこれを手に取りました。タイトルが示す通り、初期3作がこれ一枚にコンパイルされているそうです("sensei anone"(2006),"fires"(2006-2009),"demo #0"(2006))。中にはリリース当時3枚しか流通しなかった(!)作品もあるのだとか。"stars〜"でのきらきらした賑やかな大所帯バンドセットも好きだけど、こちらの宅録ベッドルームな音もいいなあ。いろんな音が詰まってて「このひとの頭の中ではいつもどんな音が鳴ってるんだろう?」と興味をそそられます。それにしても「うわの空で」は、まるでニック・ドレイクみたいに静かでうつくしいなあ。

38.Clues / Clues
Clues[CD]
ユニオンのワゴンセールで見つけた音源、その1。とりあえずジャケットが可愛くてひとめぼれだったんですが、これいいです。格好いい。ローファイでポップで、何と言っても緩急の落差というか間のとりかたがすごくいい。アメリカ産(たぶん)なのに、わびさびのようなものを感じます。中ジャケでは雪景色を凧が舞ってたりもするので、もしかしたらメンバーは日本のあれやこれやに造詣が深かったりするのかも。

39.Versions / AU
Versions
ユニオンのワゴンセールで見つけた音源、その2。なんの情報もなく聴き始めたらこれがすごい楽しくて、お祭りみたいに賑やかな心踊る音。中盤ではジャケットの色そのまんまな光輝くサイケデリア。そして終盤、超絶パーカッションと変態オルガンと裏声ボーカルの乱れ打ち。そして日本語で「アシモトニゴチュウイクダサーイ」。いったいどんなバンドなんだろ、と気になって探して見つけたインタビューの読みごたえがとんでもなくてびっくりしました。さらに調べてみると、この音源はなんとたった2人(!)で録音されているのだとか。すごいわー、本当とんでもないわー。総勢20名が参加したという別音源も聴いてみたくなりました。

40.National Ransom / Elvis Costello
National Ransom
まずは、何と言っても冒頭のタイトル曲。繰り返される鍵盤のメロディが"You Belong To Me"と全く同じ!30年以上も前の自らの音源を引用するなんて、と思わず頬が緩んでしまいます。前作は夏の夕暮れのハンモックに揺られて聴きたいチルアウトぶりが気持ちよかったけれど、本作はどちらかと言えば秋冬向きですね。ヨーロッパの石畳が似合いそうにクラシカルな2曲めだとか、伸びやかな歌声とピアノの絡みがじんと来る3曲めだとか、寒い夜に暖かな部屋でじっくり聴きたい曲が多いなあと。そうかと思えばアコギと口笛でかろやかに決めてみたりしれっとロックして見せたりと、相変わらずな触れ幅のでかさが素敵です。来日…。行きたい…!

41.Pale Silver & Shiny Gold / Sad Day For Puppets
PALE SILVER & SHINY GOLD
仙台タワーで試聴して「うわ、これ好きだー。次のWポイントの日に買おう」と思って寝かせておいたらあっというまに品切れになって、その後しばらくお目にかかれず先週の出張帰りに渋谷タワーでようやく購入できた、という盤。シューゲイザーな轟音ギターと可憐な女子ボーカル、これ大好物です。自分の場合、女子ボーカルって気持ちよくても続けて聴くとだんだん耳が疲れてくることがままあるんですが、これはちっともそうじゃなくてくせになります。たまらんなー。日本盤にはDisc2でファーストアルバムもついてきます(本作はセカンドだそう)。