almost everyday.

its a matter of taste, yeah

メイデン

  • フォーラムでメイデン。公式サイトの劇場一覧にいつまで経っても地元が加わらず「とうとうクレプスキュールさんにすっ飛ばされてしまうの?仙台…」としょんぼりしてたところへ突如ひょっこり公開情報が飛び込んできたので大喜びで予約しましたよね。ああありがたや。
  • そんなこんなで例によって予習ゼロで臨んだ本作、いろんな世界の境目がやわらかく溶けてみえなくなるあわいのようなボーイズ&ガールのお話でした。とてつもなく明晰な質感に触れそうで手が届かなくて指先をするりと掠めるようでもどかしいような、まるで明け方にみる夢みたい。
  • どうにもならない現実をこれでもかと見せつけられるのはつらい出来事から間もない頃の描写の数々で、理解ある大人たちのいたわりに満ちた態度が腫れ物に触るようにも思えてしまうし、同級生たちの好奇に満ちた遠巻きの眼差しにはかつてハイティーンだった誰もがきっと身に覚えのあるいたたまれなさを追体験させられてしまいます。何これつらい。とてもつらい。
  • ある日突然前触れもなく繋がりを断たれた親友の片割れがその欠落を受け入れられぬまま持て余す一方、あちらとこちらの境目を漂っているらしい女の子が現れるんですよね。もう会えない筈の彼の背中を追う姿がループする演出は最初こそ「え?」と身を乗り出すほどファンタジックに思えましたが、反復と連続はそれまでも数々のシーンに用いられていて、説明的な台詞を排した演出をより効果的なものにしていると感じました。
  • それにしても魅力的だったのは、最終盤に現れびっくり顔のまま歩み寄ってすっぽり身体を預ける黒猫のいじらしさ…!エンドロールに猫も犬も役名そのままばっちりクレジットされてるのをみて「確かに名演だったよね」と深く納得した次第であります。
  • 先発は早川。終映時点で一球速報開いたら既に0-8だもんでそっ閉じでした。おやすみなさい。